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相続した不動産の登記を放置した結果こんなことに! ~未登記家屋編~ (2022.03.03)

 

 

≪目次≫

1.相続に関係する登記の種類

2.未登記のままの建物

3.未登記家屋は誰に帰属する?

相続登記については、以前に複数の記事を掲載してきました。

今回は、相続した不動産(建物)の名義変更を放置した結果、不利益を被ってしまった方のご相談内容を取り上げて行きたいと思います。

 

1.相続に関係する登記の種類

まず、前提情報として登記手続きについてご説明致します。

 

表示登記

土地や建物の物理的現況を調査測量の上、その内容を登記します。

増築等現況に変更が生じるごとに、その変更から1カ月以内に登記申請をしなければ過料制裁を受けてしまいます。

土地は、登記されていないということがほとんどありません(相続登記を除く)が、建物は新築後1カ月以内に登記をしないといけないところですが、現実には古い建物や田舎の建物はあまり登記がされていないことがしばしば見受けられます。

建物が登記されていないとは、『現地に実際に建っており、役所の課税もかかってきているが、登記所にて登記されていない状態(つまり正式に世の中に登録されていない状態)』であり、人に例えて言えば、出生したが親が出生届を提出していないため無戸籍状態になってしまっている、と捉えると分かりやすいかと思います。

この表示登記の申請は、司法書士ではなく土地家屋調査士が申請します。

 

権利の登記

所有権に関する登記(権利部甲区)、所有権以外の登記(権利部乙区)の2つの区分に従って、所有権移転や抵当権設定等が発生した場合、登記申請をします。

現行法上、権利の登記は義務ではなく、自分の権利を第三者に対抗(主張)する為に自分の為にするものと位置づけられ、この登記申請は通常、司法書士が代理申請していきます。

まれに弁護士が登記申請する場合もありますが、一般的には登記法に精通しているのは司法書士と言われており、ほぼ9割の登記申請を司法書士が申請しています。

 

2.未登記のままになった不動産の相談

今回の相談事例は以下のとおりです。

●納税通知書には、祖母名義で建物の固定資産税が課税されており、その建物の相続登記をして欲しい。

●土地は借地権の為、登記が発生せず。

(借地権も権利部乙区に登記出来る権利ですが通常借地権は登記しないのが実務です。)

弊社担当の司法書士は、じっくりと資料を精査しヒアリングをして、あることに気が付きました。

なんと、当時その建物を建てた方は、祖母ではなく祖父だったのです。

また、祖母と言う方は祖父の後妻であり、前妻血族であるご相談者様と、本件の固定資産税納税者とされている祖母との間には、相続関係が全くなかったのです。

実際に、表示登記において利用する所有権証明書としての建築確認済証は、祖父名義で保存されておりました。

祖父が建物を建設後にお亡くなりになり、後妻(祖母)が納税代表者となっていたのでしょう。

役所の納税通知書の名義人は、所有者ではなく固定資産税を支払ってくれる方名義に設定されることが良くあります

今回もそのケースと思われます。

 

3.未登記家屋は誰に帰属する?

建物の所有権は、民法上の請負契約において、材料を提供した人に帰属します。

この民法の規定をもって、不動産登記法でも建築確認済証は誰名義になっているのか、建築を請け負った建築業者から誰が建物の引渡しを受けたのか、を確認して所有権者を登記します

相続が開始した対象不動産が未登記家屋の場合、建物を建てた人、つまりは建物の所有権者(以下、原始所有者と言います)は誰なのか、その建物の歴史を追っかけて行きます。

 

ここで、本件の相続関係を見て行きましょう。

亡祖母(前妻)、亡祖父、亡祖母(前妻)の亡長男、亡長男の長女(今回の相談者)

亡祖母(後妻)の亡長男、亡長女、亡二男、亡二女、その他その子供たち

相談者の方は、原始所有者である亡祖母(前妻)側の亡長男の相続人であり、亡祖母(後妻)との相続関係がありません。

もし、納税通知書のとおり、亡祖母(後妻)が本件の建物を建てたとすると相続権は一切なく、相続登記が出来ないのです。

本件の場合、建築確認済証が祖父となっていましたが、当初建築を請け負った建築会社も不明である為、建築業者の引渡証明書を取り付けることが出来ず、役所の課税台帳の名義が誰になっているかが所有権を確定するカギとなります。

弊社担当の司法書士が提携の土地家屋調査士と打合せの上、役所と掛け合い、原始所有者を祖父と書き換えてもらうことにより、相談者も相続人扱いとなり、なんとかこの未登記家屋の相続登記は事なきを得る事ができました。

 


このように登記を放置すると、その場では問題ないですが、最終的に時間も費用も通常の登記手続きの何倍もかかってきます。

また、2024年より相続登記は義務化されますので、そのままにしていると罰則が適用されることになってしまいます。

⇒『相続登記の義務化』についての記事はこちら

弊社では、相続手続において表示登記、権利の登記、税務、訴訟に詳しい司法書士がチーム体制でご相談に対応致します。

時間が経過してしまうと、場合によっては登記が出来なくなるケースもありえますので、まずは一度、目黒区学芸大学駅、渋谷区マークシティの司法書士法人行政書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談ください。

 

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