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家族信託サイト【新着情報】ページを更新しました! (2021.08.30)

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意外と難しい戸籍収集 (2021.05.18)

 

 

≪目次≫
1.戸籍と相続手続の関係とは
2.戸籍の種類
3.戸籍の名称
4.読みづらい戸籍
5.取得方法
6.戸籍を取得できない場合
7.郵送での戸籍請求

1.戸籍と相続手続の関係とは

戸籍とは、端的に言えば、本籍地や法定の家族関係などを証明するものです。

戸籍には、その人の本籍地、生年月日、婚姻日(婚姻歴)、死亡日、両親の名前、子供の名前などが記載されています。

一般に金融機関や法務局の相続手続きでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍や、相続人の現在戸籍等が必要になります。

今、相続手続をしたいと依頼されてきた方が、本当に亡くなった方の相続人なのか、そもそも本当に口座等の名義人が亡くなっているのか等を確認するには、公的書面である戸籍を確認する必要があるからです。

しかし、一言に戸籍が必要と言ったところで、配偶者や生前に親しかった親族でさえ、被相続人の出生から死亡までの本籍地を把握していることはなかなか考えにくく、一般的には現在の戸籍(亡くなった時点での戸籍)に記載されている転籍履歴や、改正の有無などを頼りに戸籍を遡りながらながら、古い戸籍を取得していきます。

当法人にご相談にいらした方でも、『戸籍の取得位は自分でやるから大丈夫!』と仰っていたのですが、その後1ヶ月程経過してから、『やっぱり、先生の所で戸籍も含めてすべてお願いできるかしら?』と再度ご来所されるケースは、実はそう少なくありません。

 

2.戸籍の種類

戸籍には種類があります。それぞれ、謄本とうほん)と抄本しょうほん)と呼ばれています。

謄本とは、その戸籍に載っている全部(全員)の情報を記載したもので、全部事項証明書ともいいます。

それに対し、抄本とは、その戸籍に載っている情報のうち、一部(一人)について記載されたもので、個人事項証明書ともいわれるものです。

どちらも記載されている情報に差異はありませんが、用途によってどちらを取得するべきなのか、注意が必要です

不特定の法定相続人がいるかもしれない相続手続においては、戸籍謄本を取得する方が確実です

 

3.戸籍の名称

ひと言で戸籍と呼んでいても、その状態や状況によって名称が変わってきます。

その呼び名は大きく分けて、『戸籍(現在戸籍)、改製原戸籍、除籍』とあり、これらはすべて戸籍と呼ばれるものです。

一般的には現在戸籍を指すことが多いですが、状況によってどの戸籍を指すのかが重要となります。

相続手続において戸籍と言った場合、現在戸籍のみならず、改製原戸籍や除籍などの古いものについても含まれるわけです

 

◆除籍◆
除籍とは、婚姻、離婚、死亡、転籍などによって、その戸籍に在籍している人が誰もいなくなった状態の戸籍です。

◆改製原戸籍◆
例えば、民法の改正により、

・戸籍の記載事項が変更になった
・手書きであったものが電子化され、印字のものに変更された
・縦書きであったものが横書きに変更された

など、戸籍の記載方法などが法律によって変更されることがあります。

明治時代に戸籍制度ができてから、現在に至るまで、4~5回の変更がありました。

改製後の戸籍では記載方法が異なるため、改正前の戸籍の情報をそのまま記載することはできません。

従って、法律が改正されると新しい型の戸籍をつくりそれを現在の戸籍とし、改正前の戸籍は閉鎖されます。

この改正によって閉鎖された戸籍を改正原戸籍といいます。

戸籍の読み方に関しては別のトピックスにて取り上げておりますので、そちらをご確認下さい。

【相続のキホン⑤ ~戸籍の読み方~ 】

 

4.読みづらい戸籍

戸籍の記載は古くなればなるほど読みづらい事が多く、昭和初期以前の戸籍になると、旧字が使われており、数字の記載に関しても現在のようなアラビア数字ではなく、「壱、弐、参、、」といった記載になります。

また、古い戸籍は手書きで書かれており、字そのものが読めないといったこともしばしばあります。

(普段から戸籍を読み慣れている私共でさえ、『よくこの字でOK出したな。。。』と思ってしまう字体が多々あります。これも統一された印字で読み慣れてしまった現代人の弊害とでも呼ぶべきでしょうか。。?)

このように、戸籍を判別しながら遡って、時には前後の表記から推測してまで戸籍収集をしていくことは、思った以上に時間と手間がかかります

 

戸籍は家族単位で構成されており、結婚をすると新たな戸籍が編製され、籍を移すことになります。

また離婚をした場合、婚姻によって姓を変えた方は、親の戸籍に戻るか、新たに自分の戸籍を作り入籍します。

婚姻や離婚をしている場合には、取得しなければならない戸籍の数がその分多くなります。

(旧姓の親の戸籍に戻った場合、その方の名前が、婚姻前⇒離婚後と二度表記されることになります。流し読みで婚姻前の名前を見逃すと、その後の婚姻中の戸籍を見落としてしまう事がありますので注意しましょう。)

他にも、例えば現住所に本籍地を変更した場合には、戸籍は本籍地で管理しているため、新たな本籍地に新たな戸籍が編製されます。

そして、もともと戸籍があった旧本籍地の戸籍は除籍簿に入ることとなります。相続手続には被相続人の記載される戸籍全てが必要になりますので、取得が大変なのです。

 

5.取得方法

戸籍は本籍の置かれている役所で取得します。

被相続人が婚姻や転籍を複数回していると、それぞれの本籍地に戸籍の請求をしなければなりません。場合によっては全国の役所に請求をすることになります。

役所に行くことが難しい場合、郵送によっても戸籍を取得する事ができますが、郵送での戸籍取得はその場で役所の人とのやり取りをすることができません。

そのため、

「取得したいものが違った」

「必要な書類が抜けていた」

等の不手際があると、同じ管轄で何度も郵送のやり取りが必要になる事もあります。

また、郵送での請求は、一回のやりとりに、早くても1週間程かかると考えた方がよいでしょう。

役所によって手続きの仕方が若干異なる場合もあり、そういったことも戸籍取得の難しさを助長しているように思えます。

戸籍を取得しようとしている相続人と被相続人の関係性で、必要となる書類も変わってきます

同じ戸籍内の親子であれば自分の戸籍に被相続人の除籍が記載されますが、例えば相続人が甥・姪であった場合(両親・祖父母が先死亡)などは、まずご自身の戸籍⇒両親との関係⇒祖父母との関係(この辺りでようやく被相続人の名前が出てくることになります)と被相続人との関係性を示すまでにもかなりの戸籍が必要となります。

 

6.戸籍を取得できない場合

被相続人の出生まで戸籍を遡るとなると、状況によりかなり昔の戸籍まで取得する事になります。

場合によっては、戸籍を取得できないケースが出てきます。原因としては、戸籍が戦争または震災によって焼失していることなどが挙げられますが、その場合には、相続手続を申請する先の機関に確認をしながら手続きを進めなければなりません

通常は、役所から焼失証明書破棄証明書という証明書を発行してもらい、それを添付して相談をしていく事になります。

 

7.郵送での戸籍請求

本籍地が近くであれば、直接役所の窓口で請求することができますが、本籍地が遠方など直接窓口に行くことができないこともあります。

そのような場合には、郵送で戸籍を請求することができます。

基本的には請求書、手数料、本人確認書類、切手を貼った返信用封筒など必要な書類を送れば問題ありません。

上記の書類を郵送で役所へ送れば1週間程度で返送してくれます。

 

必要書類


①請求書

交付請求書は、各市町村によって異なります。この請求書は役所のホームページから印刷をすることができます。

 

②請求者の本人確認書類の写し

運転免許証、マイナンバーカードなどが該当します。

代理人が請求する場合には、代理人本人の確認書類のコピーが必要です。

 

③被相続人の死亡を確認できる戸籍

請求する役所に死亡を確認できる戸籍がある場合には不要です。

 

④請求者と被相続人の関係を確認することができる戸籍の写し

同じ戸籍に入っている場合には不要ですが、違う戸籍の場合、請求者と被相続人が同一戸籍に入っていた経緯が分かるところまでの戸籍のコピーを添える必要があります

例えば結婚して夫の戸籍に入っている次女の方が、独身の長男の相続手続きをする事になった場合、次女の現在の戸籍(戸主:夫)から遡って、婚姻前の戸籍(戸主:両親のどちらか)で長男の記載がある戸籍までのコピーが必要です。

 

⑤切手を貼った返信用封筒

 

⑥手数料

郵送で戸籍を請求する場合、手数料は郵便小為替で納付をします。

手数料は役所によって若干違う場合があるので、事前にホームページ等で確認をしておいた方がいいでしょう。

戸籍が何通出てくるかわからない場合は、多めに入れておけばお釣りを出してくれます。(但しお釣りも郵便小為替で帰ってきます。)

※定額小為替は、郵便局で購入することができます。

300円、450円、700円などの種類があり、1枚の定額小為替を購入するのに手数料が100円かかります。

 

⑦委任状(代理人が請求する場合)

一般的には、全国どの市区町村役場でも提出する書類は同じですが、市区町村によっては取り扱いが若干異なる場合がありますので、事前によく確認しておきましょう。

 


いかがでしたでしょうか。だいぶネガティブな表現になってしまったかと思いますが、状況により、かなり面倒なケースが出てくることも事実です。

ご遺産によって相続税申告が生じる場合、お亡くなりになってから10ヶ月以内にご葬儀、戸籍収集、遺産分割、納税申告、、とやらなければならない事が多々あり、今回の戸籍収集はご認識頂けたように時間も手間も取られる、なかなかに厄介な存在です。

当法人では、相続登記や預貯金解約等の相続手続の一環として、戸籍収集や法定相続情報の取得も承っております。

普段から見慣れていないなかで、ご自身でご取得可能なのか、一括してお任せいただいた方がよいのかも含め、まずはお気軽にご相談ください。

 

 

お気軽にご相談ください。

相続のキホン⑤ ~戸籍の読み方~ (2021.02.10)

前回より相続の考え方、法律用語などを不定期にお届けしております『相続のキホン』。

今回は、『戸籍の読み方』について取り上げていきたいと思います。

≪目次≫
戸籍の読み方
平成6年式戸籍
②昭和23年式戸籍
③大正4年式戸籍
④明治31年式戸籍
⑤明治19年式戸籍

 

相続手続きでは、相続人を確定させるため戸籍の取得が必要となります。

公正証書遺言がない場合では、状況により亡くなった方の父母の出生まで遡って戸籍を取得する必要がありますが、戸籍の書式は時代とともに変化しており、その戸籍がどの時期(いつからいつまで)のものであるかを読み取ることは容易ではありません

今回は、戸籍について、年式別の種類を説明するとともに、取得した戸籍がどの時期にあたるものかを確認する方法を紹介したいと思います。

 

①平成6年式戸籍

2021年現在の戸籍は、平成6年式戸籍といわれる書式です。

コンピュータ化されている書式で、他の年式が縦書きであるのに対し、横書きの書式となっています。

 

<時期の確認方法>

●戸籍事項(当該戸籍の情報)
当該戸籍がいつからいつまでの戸籍なのかが記録されています。

(最新の戸籍である場合は「いつまで」は書かれていません)

●戸籍に記載されている者

この欄には、戸籍内の人ごとの情報が記載されています。

この欄に「除籍」となっている方の除籍理由が「死亡」となっている場合は、その者にとっての死亡時の戸籍となります

また、「除籍」となっていない場合は、その者にとって最新の戸籍となります

 

②昭和23年式戸籍

昭和23年式戸籍は、平成6年式戸籍と同様に、昭和22年の民法改正に従って作成された書式です。

よって戸籍事項、戸籍にされている人の記載は平成6年式戸籍と同様です。

ただし、コンピュータ化前の書式となっているため縦書きとなっており、数字が「壱」「弐」「参」「拾」といった漢数字となっています。

 

<時期の確認方法>

●本籍欄の右側欄外(横)

本籍欄の右側欄外に「平成六年法務省法令第五十一号附則第二条第一項による改製につき平成〇〇年〇月〇日削除」と記載されていることがあります。

この場合、コンピュータ化により平成6年式戸籍が作成されていることになるので、この戸籍は改製までの戸籍(改製原戸籍)として扱うことになります。

●戸籍事項(当該戸籍の情報)

本籍欄の左側が戸籍事項です。当該戸籍がいつ編製され、いつまでの戸籍であるかが記載されています。

ただし、上述の通り、コンピュータ化に伴い削除されている場合、当該戸籍の終わりは欄外に記載されています。

●戸籍内の者ごとの情報

戸籍事項につづいて左側に、戸籍内の人ごとの情報が記載されています。

「昭和〇〇年〇月〇日□□で出生父△△届出同日受附入籍」「平成〇年〇月〇日△と婚姻届出同月〇日□□市長から送付同区△に夫の死の新戸籍編製につき削除」(例)といった形で記載されています。

 

③大正4年式戸籍

大正4年式戸籍は、比較的記載内容が多い戸籍です。

まず、それまでの「家制度」により、孫など三代以上の者も記載されている場合があります。

また、戸籍作成時にそれまであった戸籍の記載事項をすべて記載していたため、編製事由(当該戸籍の期間を示す記載。「〇年〇月〇日〇〇改製」等と記載)が複数ある場合があります。

編製事由が複数記載されていた場合は、最も現在に近いものが、当該戸籍のはじまりとなります。

 

<時期の確認方法>

●戸主の事項(当該戸籍の情報)

通常本籍のすぐ左側に戸主の事項が記載されています。ここには戸主の事項だけでなく当該戸籍の情報も記載されています

当該戸籍がいつからいつまでの戸籍なのかはこの欄に記載されています。

●戸籍内の者の事項

戸主の事項につづいて左側に、戸籍内の者ごとの情報が記載されています。

「本籍に於て出生父△届出昭和〇〇年〇月〇日受付入籍」「△と婚姻夫の氏を称する旨昭和〇〇年〇月〇日受附□□に新戸籍編製につき削除」(例)といった形で記載されています。

 

④明治31年式戸籍

明治31年式戸籍は、「戸主ト為リタル原因及ヒ年月日」という欄があることが特徴です。

1枚目の表には2人、裏には3人、2枚目以降は、すべて3人ずつ記載できるような様式になってます。

 

<時期の確認方法>

●戸主ト為リタル原因及ヒ年月日(当該戸籍の情報)

一枚目に「戸主ト為リタル原因及ヒ年月日」という欄があり、「父△死亡に因り大正〇年〇月〇日戸主と為る同日届出同日受附」(例)といった形で記載されています。

この日付が当該戸籍のはじまりとなることが多いです。

●戸主を含む戸籍内の者の事項

本籍の左側に、戸主から順に戸籍内の者の事項が記載されています。

当該戸籍の終わりは戸主の事項に「□□に転籍届出大正〇年〇月〇日〇〇市長受附同月〇日送付全戸除籍」(例)といった形で記載されています。

 

⑤明治19年式戸籍

明治19年式戸籍は、2021年現在閲覧可能な最古の年式となります。

この戸籍には一部空白がありますが、これは「族称欄」と呼ばれる「士族」「平民」といった記載があった場所ですが、身分差別廃止の観点から現在では白く塗られており、白く塗られている部分の記載が読み取れなくても問題はありません

 

<時期の確認方法>

●戸主の事項(当該戸籍の情報)

本籍の左側に、戸主の事項が記載されています。

戸主の事項内に、当該戸籍がいつまでの戸籍なのかは記載されていますが、いつからの戸籍となるかは記載されていない場合があります。

●戸籍内の者の事項

戸主の事項から順に戸籍内の者の事項が記載されています。

それぞれの者にとっていつまでの戸籍となるかが記載されています。

 

コンピュータ化以前の内容は手書きで書かれており、記載内容が判読しにくいものもあります。

また、記載内容を正しく読み取って対応しないと、思わぬトラブルになる可能性があります。

必要な戸籍の代理取得を含め、ご検討の方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談下さい。

 

 

お気軽にご相談ください。

離婚と遺産分割・財産分与の関係性とは (2021.01.27)

 

 

 

 

 

前回までのトピックスにおいて、遺産分割について多く触れて来ました。

今回は、相続人の離婚と実家の土地の相続について本当にあった相談事例を基本にお話しをしたいと思います。

 

下記の相関図をご覧ください。

≪相関図≫
父(被相続人)、母(同居)、長女(嫁いでいる)、長男(同居)

弊社の司法書士が、ご自宅を訪れ遺産分割協議についてお話をお伺いしたところ、建物は同居の長男で登記名義が入っている為、今回父の底地の相続登記も長男名義にしたいと、お話が進み、相談が終盤に近付きました。

同居のお母様も、ご長女の方も、実家の土地は、ご長男が単独名義をいれることで納得していたのですが、肝心のご長男はなぜか難色を示し、なかなか発言をしません。

そして、最後にご長男から次の様なご意見が、、、、

 

『実は、今妻と別居中でして。。。

これから、財産分与について話し合う所なのですが、今、私が実家の土地を相続してしまうと、この土地の一部を財産分与で妻に渡す必要があるかもしれないと思って。。。

それだけは、耐えがたく今回は私の名義にしたくないのですが。。。』

 

 

皆さんは、この問題についてどう思いますか?

結論から申し上げますと、実家の土地の相続は、離婚時における財産分与には影響を与えません

ですので、今回のケースは、相続人全員のお話合い通りご長男が取得したとしても、ご長男の妻には、実家の土地の持分や代償金を財産分与として支払う必要はありません。

離婚時の財産分与は、婚姻時点~別居時点までに夫婦で共同で築き上げてきた財産一切が対象となりますが、婚姻前にご自身名義で買った財産や、実家の相続で取得した財産は特有財産と言われ、一切財産分与の対象にはなりません

上記の内容をお伝えすると、ホッとしたご様子で、無事ご長男名義で相続登記の申請をすることが出来ました。

 


相続専門の司法書士は、手続き代行屋ではなく、各ご家庭が置かれた状況や一切の事情をヒアリングし、時には相続とは関係ないように思われる法律知識も駆使しながら最適な遺産分割を提案していきます。

遺産分割で迷っている、二次相続を睨んだ遺産分割をしたい、相続人の一人が債務整理をしている、相続人の一人が離婚協議中である、相続人の一人が失踪してしまっている。
等々、、、

遺産分割には多種多様な論点が盛りだくさんです。

 

当法人では、多種多様な相続手続きを手掛けてきた専門の司法書士がチームを組み、要所要所で最適な提案をしていきます。

相続でお悩みの方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非お気軽にご相談下さい。

 

お気軽にご相談ください。

相続のキホン④ ~配偶者控除とは~ (2021.01.06)

 

 

≪目次≫
1.『配偶者控除』とは?
2.配偶者控除の適用要件
2-1.法律上の配偶者である
2-2.相続税の申告期限までに遺産分割が終わっている又は遺言書がある
2-3.相続税の申告をする
3.配偶者控除の注意点

1.『配偶者控除』とは?

前回より相続の考え方、法律用語などを不定期にお届けしております『相続のキホン』。

今回は、『配偶者控除』について取り上げていきたいと思います。

配偶者控除とは、配偶者が相続した財産について法定相続分」または「1億6000万円」のいずれか高い金額を相続税から控除するという制度です

相続税の申告を考えると配偶者控除は大きな節税効果のある制度ですが、理解をして利用しなければ、長い目で見た時に税負担が増えてしまうこともあります。

今回はそんな配偶者控除について解説していきます。

例えば被相続人が2億円の財産を残し死亡し、相続人が配偶者と子であった場合、配偶者の法定相続分は2分の1ですので、配偶者は1億円6000万円まで相続しても相続税は課税されません。

また被相続人が残した財産が1億6000万円以内であれば、配偶者がすべて相続しても相続税は課税されないということになります。
(※基礎控除や諸控除がある為、実際の負担税額はケースにより変動します。)

 

2.配偶者控除の適用要件

2-1.法律上の配偶者である

配偶者控除を受けられるのは、法律上の婚姻関係にある方のみです。

つまり、婚姻届を提出していることが要件になります

内縁関係にある方は法律上の配偶者とならないため、控除が認められない点に注意しましょう

 

2-2.相続税の申告期限までに遺産分割が終わっている又は遺言書がある

配偶者控除額は、配偶者が最終的に受け取る金額をもとに計算します。

したがって、遺産をどのくらい受け取るかが明確でなければ申告できません

相続税の申告期限を迎えるまでに遺言による手続きをするか、無い場合には相続人全員で遺産分割を行い、どの相続人がどのような形で相続するか、を決める必要があります

 

2-3.相続税の申告をする

配偶者控除を適用すると、相続税が課税されない場合であっても相続税の申告は必要になります

 

3.配偶者控除の注意点

配偶者控除が節税に効果的だからといって、配偶者にすべてを相続させるとすると後々相続税の問題が生じることになります

財産をすべて相続した配偶者が亡くなったとき、その配偶者が残した財産に対して相続税がかかる可能性があるからです

父→母の順番で相続が発生した時の、子どもの立場から考えてみましょう。

子どもにとっては、父が死亡したとき(一次相続)と、母が死亡したとき(二次相続)の2回分の相続税の問題が起きることになります。

ここで、一次相続のときに配偶者控除を最大限利用するために、配偶者により多くの財産を相続させようとすると、その分、配偶者本人が亡くなったときに残る財産が多くなります

すると、二次相続のときに子どもにかかる相続税が重たくなってしまうのです。

配偶者が相続するときには配偶者控除が使えますが、子が相続するときにはそうした特例はありません。

したがって、一次相続の段階から、二次相続のことも想定して、遺産分割を決める必要があるでしょう

 

 


相続税は税理士の専門分野ではありますが、当法人では、相続税法等の周辺知識にも明るい相続専門チームが、業界トップクラスの税理士法人・事務所と共にサポートさせていただいております。

相続税がかかりそうなご相続手続きでお悩みの方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談ください。

 

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配偶者居住権を使った相続税の節税対策 (2020.12.22)

 

 

 

前回のトピックスで、配偶者居住権を使った遺産分割又は遺産分割対策を取り上げました。

⇒【配偶者居住権と遺産分割又は遺産分割対策】

今回は、配偶者居住権を使った節税対策について、触れてみたいと思います。

 

下記の相関図をご覧ください。

 

【相続関係】

 

●被相続人、妻、子のみ
●遺産は1,600万円ほどのマンション、2,000万円程の預貯金のみ。但し、妻が固有財産として株を3,000万円相当保有。
●母子の関係性はいたって良好。

 

上記の相続関係であれば、相続税法上の基礎控除額は4,200万円(3,000万円+600万円×2人)であり、今回の一次相続の場合、相続税もかかりませんし相続税申告の必要もありません。

この関係性で、二次相続を睨んだ遺産分割はどのような分割方法が一番良いのでしょう

 

<妻の意向>

『どうせ私も長くないのだから、全てを長女が相続するでいいわよ。でも、長女と言えど、将来関係性がどうなるか分からないし、マンションの所有権を自分が持っていないと追い出されてしまうのかしら?不安だわ。どう分割したらいいのかしら、、、』

<子の意向>

『お母さんは3,000万円相当の株をもっているから、お母さんが亡くなった時、お母さんの株だけなら相続税がかからないわね。でも、お母さんはマンションに住むことに拘っているし、ここで1,600万円のマンションの所有権をすべて相続させたら、遺産が4,600万円となって相続税がかかるわね。どう分割したらいいのかしら、、、』

このようなお悩みの方は、配偶者居住権の設定を含む遺産分割が効果的です。

①預貯金全ては子が取得し、
②マンションの元本所有権は子が、
③使用収益権たる配偶者居住権は妻が取得する、との分割案が一番適しているでしょう。

 

配偶者居住権は、配偶者が死亡すると同時に消滅し、前記の場合だと妻死亡時点で相続するものは、3,000万円の株のみとなります。

また、妻がこだわっているマンションの居住権は、配偶者居住権を設定することにより妻の一生涯守られることになります

この一生涯守られるというところがポイントです

 

 

 

配偶者居住権の効力

従来の民法(令和2年3月31日まで)では、配偶者居住権という制度がなく、前記のように柔軟に居住権と所有権を分けて遺産分割する場合、節税面で所有権は子が取得し、その後妻の居住権を守るため、念の為措置として妻と子の間で使用貸借契約を締結することがしばしばありました。

しかし、使用貸借契約は、契約当事者同士の債権的効力しかないため、万が一子がマンションを売却しまうと、マンションを購入した第三者に対抗できず(居住権を主張できないという意味)、居住権を失ってしまう恐れがありました。

配偶者居住権は、その登記さえしていれば、将来的に子がマンションを売却しても居住権を侵害されることは一生涯ありません。

ですので、非常に効果的な制度として利用することが出来ます。

但し、配偶者居住権を設定したことによりデメリットが発生することもあるので注意が必要です。

それは、将来ライフプランが変更することにより発生します。

例えば、前記の事例で妻が高齢となり介護施設に入居しようとした場合、入居費用を捻出する為、子の協力を得てマンションを売却する場合です。

売却する場合、配偶者居住権の登記を抹消しなければ、買い手がつかないので、配偶者居住権の登記を抹消していくこととなります。

この配偶者居住権の登記を抹消してしまうと、その時点で評価された配偶者居住権を子に贈与したとみなされ、贈与税が課税されることになります。

 

当法人では、このように登記だけの知識だけでなく税法の知識も駆使して、提携税理士と共にオーダーメイド型の遺産分割方法を提案致します。

様々な生前対策をご検討の際には、渋谷区マークシティ、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非一度お気軽にご相談下さい。

 

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配偶者居住権と遺産分割又は遺産分割対策 (2020.12.08)

 

 

 

 

以前のトピックスで、令和2年4月1日施行による改正民法のうち、配偶者居住権の概説をしました。

⇒【「配偶者居住権」の施行とその効果】

配偶者居住権を利用した相続対策には、主に以下の2点が挙げられます。

①配偶者居住権を使った遺産分割又は遺産分割対策
②配偶者居住権を使った節税対策

今回は、①の配偶者居住権を使った実際の遺産分割対策についてお話をしてみたいと思います。

 

下記の相関図をご覧ください。

 

【例】後妻と前妻の子3人は反りが合わず、前妻の子らは被相続人または遺言者の父が亡くなった暁には、実家に住んでいる後妻に退去してもらおうと考えている。

 

上記の図で、従来の民法で後妻に居住権を与えようと考えた場合、遺言で不動産を相続させる旨の遺言を書いて所有権を帰属させるか、本人の死後に相続人同士で遺産分割において後妻に所有権を帰属させる方法しかありませんでした。

通常、不動産の所有権は評価額が高く、遺言の場合だと他の相続人の遺留分を侵害してしまいトラブルになるケースが散見されます。

また、遺産分割の方法だと後妻が所有権を取得してしまうことにより、不動産のみで法定相続分2分の1のウェイトを占めてしまうため、他の預貯金等の金融資産を取得できないことが良くありました。

一方で、改正民法の配偶者居住権を後妻に帰属させていくと、一般的に配偶者居住権は所有権のうち、無償で使用収益のみ有する権利(売却等処分権限がない)であり評価額が圧縮され、後妻にとっては有利な遺産分割対策になると考えられています。

また、遺言で配偶者居住権を設定した場合でも、元本所有権を前妻の子に取得させ、配偶者に居住権のみを取得させる関係上、遺留分侵害対策にもなり得ます

 

他にも、配偶者居住権は、前記の相関図において、遺産分割・遺言をする場合絶大な効果を発揮することがあります。

例えば、前妻の子たちは自分たちの実家が後妻に相続された後、後妻の前夫の子に相続される事を危惧している場合や、後妻は夫の死後も自宅に住むだけで充分であり、自分が亡くなったら自宅を前妻の子たちに返そうと思っているが、互いになかなか素直に話し合いが出来ない場合が挙げられます。

配偶者居住権は配偶者の一身専属性のものである為、後妻の連れ子に相続させたり、売却することは不可能であり、後妻の死亡時点で消滅するので、それぞれの相続人の希望を叶えることができると言えます。

 

遺産分割、遺言には多種多様なご意見があり、紛争性のある事案でも自宅に住めればその他の財産は一切いらない等、妥協点を見つけて解決することが出来る場合があります。

当法人では、ご相談者様とその方を取り巻く方の関係性をヒアリングした上で、最新の遺産分割方法、遺言文案を提案いたします。

是非、一度お気軽にご相談下さい。

 

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会社の代表取締役が認知症になってしまった場合の手続き (2020.12.03)

 

 

日本の高齢者人口は増え続けていて、その点は会社の経営者についても例外ではありません。

経営者が認知症になってしまうと、経営の判断の質が低下したり、言動から取引先の信用が低下してしまう、などの弊害が生じます。

場合によっては経営者の意思能力が無いと主張され、契約の効力を争ってくる可能性もあります。

このような場合、他の取締役等は、どのように手続きをしていくべきなのでしょうか。今回はこちらのテーマで書かせていただきたいと思います。

 

 

≪こんな場合、どうする?≫

 

A株式会社の代表取締役はB、取締役はBの息子であるCが登記されています。

普段からBは、「近頃物忘れがひどくなってきたので、会社の経営は息子であるCに任せている」旨を、取引先にも公言していました。

しかし、代表取締役はBの状態のまま、Bの認知症が悪化してしまいました。

 

この場合Cはどうしたらいいでしょうか。

 

 

①代表取締役Bを解任する

まず考えていくのが、このままですと会社経営にリスクがありますので、代表取締役Bを解任する手続きを取っていくことが考えられます

株主総会にて「取締役」Bの解任(代表取締役資格は自動的に失う)をしていくか、仮に取締役会を置いている会社でしたら、取締役会にて「代表取締役」の資格のみ先に解任することも可能です。

しかし、取締役会にて取締役の意見が一致しない可能性もあります。

また、株主総会においても、中小企業などの場合、株式の大多数を代表取締役が持っていることも多いため、代表取締役であるBが議決権を行使した多数の票に意思能力の問題が残り、後になって株主総会の決議自体の効力が争われてしまう恐れがあります

 

 

②法定後見制度を使う

上記①のような手続きには、不確定的部分がどうしても生じてしまします。

また、仮に経営する会社関係の問題をクリアしたとしても、その他の私生活においての問題が残ります。

預貯金が下せなかったり、不動産の売却や、施設の入所契約ができない等の問題は解決されません。

そこで、Bについて成年後見の申立を行うという方法が考えられます。

CはBの息子ですので、成年後見の申立を行うことができます。

代表取締役が成年被後見人となった場合には、取締役としての資格を自動的に失います(会社法331条の取締役欠格事由)ので、上記①で述べた手続きが確定的なものとなります

その後は、後見人に選任された者が、Bに代わって議決権を行使し、新たな代表取締役を選定していくことになります。

 

取締役会を置く会社では、Bを除く構成員による取締役会によって、新代表取締役を選定していくことになります。

また、必要に応じて株式の譲渡等を行い、経営権を承継していくことになります。

しかし、後見人に選任される者は、経営のプロではありませんので、適切な取締役を選ぶことができるとは限りません

また、後継者について社内に争いがある場合には、正式な代表者が定められない状態が続いてしまうリスクは依然として残ってしまいます。

 

 

③任意後見制度を使う

法定後見制度は、認知症になってしまった場合の制度ですので、既に認知症を発症してしまうと、法定後見制度を利用する以外の方法が無くなってしまいます

今回取り上げた例のように認知症が悪化してしまう前に、起こりうることに備えて他の方法によって準備することはできます。

例えば暦年贈与によって株式を後継者に移譲しておく民事信託の契約をしておき、後継者を決めておく等も考えられますが、任意後見契約を結んでおくという方法もご紹介できればと思います。

 

任意後見契約では、まだ本人に意思能力があるうちに、認知症になってしまった場合に備えて、信頼できる者を後見人に指名し、予め契約を結んでおきます

本人が認知症になってしまった場合は、後見監督人のもとで、後見人が本人の代わりに権利を行使し、適切な取締役を選任することになります

 

認知症はいつ発症するかわかりません。そして、発症してしまうと取りうる手段が限られてきてしまいます。

備えられるうちに、できるだけ早めに対策を講じておくことで、安心して経営できる状態を作っておくことが望ましいといえます。

司法書士法人鴨宮パートナーズでは、様々な制度を選択肢として検討し、ご本人の状態等も考慮しながら、最適な利用方法のご提案をさせていただきます。

このようなお困りごとがございましたら、是非一度お気軽にご相談ください。

 

 

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遺産分割の優先順位 (2020.12.01)

 

 

 

 

≪目次≫
遺産分割の優先順位
1.現物分割
2.代償分割
3.換価分割
4.共有

以前のトピックスにて遺産分割の方法について取り上げました。

⇒【遺産分割の方法】

この中でいくつかの分割方法をご紹介いたしましたが、分割方法にも優先順位があるのをご存知でしょうか?

遺産分割審判(裁判)となった場合、裁判官が選択する遺産分割方法の順番があります

今回は遺産の分割方法の優先順位についてご説明いたしましす。

第1順位:現物分割

通常遺産分割をする際、現物分割が最優先となります。

財産をそのまま(現物)分割するので預貯金や現金などの分割に向いています。

財産の形状や性質を変更することなくそのものを分割する方法です

第2順位:代償分割

例えば分割対象に実家等の不動産があった場合、持分割合によって実際に建物や土地を分けるというのは現実的ではありません。

このように現物分割が不可能な場合、次に代償分割を検討します。

一人の相続人が財産を取得し、他の相続人に代償金として支払う方法です

ここで注意したいのが、遺産分割協議書で代償分割の記載がないと贈与とみなされ、贈与税を課税されることがあるので注意が必要です。

第3順位:換価分割

3番目の分割方法として換価分割が挙げられます。

法定相続分通りに遺産分割しようとした時、不動産の価格によっては相続分がかなりの価格となり、代償分割で代償金を支払うのが困難なこともあります。

このような時に、財産を売るなどして金銭に換えて(換価)分割する方法です

不動産がある場合に行うことが多いですが、有価証券にも利用できます

現金化することになるので、公平性を重視する場合にも採用されやすい方法と言えます

第4順位:共有

最後の共有は、できれば避けたい方法です。

1つの財産を複数の相続人で持ち分を決めて持ち合う方法となります。

例えば、別荘は皆で使って維持費は折半する、という方法になります。

共有のメリットは、財産をそのまま皆に残せるため公平感がある、ということです。

収益物件なら持ち分に応じて利益を受け取る権利も取得できるため分配が楽である、という面もあります

共有のデメリットは、財産を個人で自由に変更したり処分したりすることができなくなる、ということです

また共有者に相続が起こると権利関係が複雑になる、という面もあります。

既に売却が予定されている空き家がある場合等に選択する方法と言えるでしょう。

共有分割した場合には早期に解消する方向で遺産分割をすることが望ましいです

 


遺産の分割方法は、それぞれのケースにあわせて考える必要があります。

安易に共有してしまうと将来的に禍根をのこしてしまう場合もありますので、遺産の分割にお悩みの方は、是非一度、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまでお気軽にご相談ください。

 

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