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配偶者居住権を使った相続税の節税対策 (2020.12.22)

 

 

 

前回のトピックスで、配偶者居住権を使った遺産分割又は遺産分割対策を取り上げました。

⇒【配偶者居住権と遺産分割又は遺産分割対策】

今回は、配偶者居住権を使った節税対策について、触れてみたいと思います。

 

下記の相関図をご覧ください。

【相続関係】

 

●被相続人、妻、子のみ
●遺産は1,600万円ほどのマンション、2,000万円程の預貯金のみ。但し、妻が固有財産として株を3,000万円相当保有。
●母子の関係性はいたって良好。

 

上記の相続関係であれば、相続税法上の基礎控除額は4,200万円(3,000万円+600万円×2人)であり、今回の一次相続の場合、相続税もかかりませんし相続税申告の必要もありません。

この関係性で、二次相続を睨んだ遺産分割はどのような分割方法が一番良いのでしょう

 

<妻の意向>

 
『どうせ私も長くないのだから、全てを長女が相続するでいいわよ。でも、長女と言えど、将来関係性がどうなるか分からないし、マンションの所有権を自分が持っていないと追い出されてしまうのかしら?不安だわ。どう分割したらいいのかしら、、、』

<子の意向>

 
『お母さんは3,000万円相当の株をもっているから、お母さんが亡くなった時、お母さんの株だけなら相続税がかからないわね。でも、お母さんはマンションに住むことに拘っているし、ここで1,600万円のマンションの所有権をすべて相続させたら、遺産が4,600万円となって相続税がかかるわね。どう分割したらいいのかしら、、、』

このようなお悩みの方は、配偶者居住権の設定を含む遺産分割が効果的です。

①預貯金全ては子が取得し、
②マンションの元本所有権は子が、
③使用収益権たる配偶者居住権は妻が取得する、との分割案が一番適しているでしょう。

 

配偶者居住権は、配偶者が死亡すると同時に消滅し、前記の場合だと妻死亡時点で相続するものは、3,000万円の株のみとなります。

また、妻がこだわっているマンションの居住権は、配偶者居住権を設定することにより妻の一生涯守られることになります

この一生涯守られるというところがポイントです

 

 

配偶者居住権の効力

 

従来の民法(令和2年3月31日まで)では、配偶者居住権という制度がなく、前記のように柔軟に居住権と所有権を分けて遺産分割する場合、節税面で所有権は子が取得し、その後妻の居住権を守るため、念の為措置として妻と子の間で使用貸借契約を締結することがしばしばありました。

しかし、使用貸借契約は、契約当事者同士の債権的効力しかないため、万が一子がマンションを売却しまうと、マンションを購入した第三者に対抗できず(居住権を主張できないという意味)、居住権を失ってしまう恐れがありました。

配偶者居住権は、その登記さえしていれば、将来的に子がマンションを売却しても居住権を侵害されることは一生涯ありません。

ですので、非常に効果的な制度として利用することが出来ます。

但し、配偶者居住権を設定したことによりデメリットが発生することもあるので注意が必要です。

それは、将来ライフプランが変更することにより発生します。

例えば、前記の事例で妻が高齢となり介護施設に入居しようとした場合、入居費用を捻出する為、子の協力を得てマンションを売却する場合です。

売却する場合、配偶者居住権の登記を抹消しなければ、買い手がつかないので、配偶者居住権の登記を抹消していくこととなります。

この配偶者居住権の登記を抹消してしまうと、その時点で評価された配偶者居住権を子に贈与したとみなされ、贈与税が課税されることになります。

 

当法人では、このように登記だけの知識だけでなく税法の知識も駆使して、提携税理士と共にオーダーメイド型の遺産分割方法を提案致します。

様々な生前対策をご検討の際には、渋谷区マークシティ、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非一度お気軽にご相談下さい。

 

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