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相続欠格事例 (2020.09.10)

【相続欠格事例 ~軽率な行動で相続権がはく奪される!?~ 】

 

皆様は、『相続欠格』という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

亡くなった方の配偶者、子や孫等、一定の要件を満たせば法律上相続権が発生します。

しかしながら、その相続権を持った人が被相続人を殺してしまったり、自己にのみ有利となる行為(強迫して遺言を書かせる等)をしてしまう等、その他軽率な行動をとり、民法で定める一定事由に該当してしまうと、法律はその人から相続権をはく奪してしまいます。

これを相続の欠格事由(相続欠格)と言っていきます。

では、相続の欠格事由とはどういったことが該当するのでしょうか?

 

民法では、「被相続人又は先順位の者を故意に死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者は、相続人となることは出来ない。」と規定しており、この規定以外にも相続人となり得ない事由を規定しています。

前記の、被相続人等を殺そうとする行為は欠格事由に該当し、相続人になれないことは当然ですが、その他にもうっかりしたことで欠格事由に該当してしまうケースがあります

今回は、当法人の司法書士が相談を受け、実際に欠格事由に該当した事例を紹介します。

 

下記の、相続関係図をご覧ください。

ご相談者は、被相続人の奥様で、被相続人が自筆で書いた遺言書をもっており、この遺言書を使って不動産の名義変更や預貯金の解約等諸々の相続手続きをしてほしいとの相談でした。

 

自筆証書遺言の形式的有効要件として、

●全文自署
●日付の記載
●氏名の記載
●押印

が必要となりますが、この遺言、日付の記載がなかったのです。

(自筆証書遺言の詳細は【遺言の種類と書き方~自筆証書編~】をご覧下さい。)

ですので、当該遺言は無効で手続きには一切使うことが出来なくなり、6名のご兄弟を含めた相続人全員で遺産分けの話し合い(遺産分割協議)をし、手続きを進めなくてはいけないことをご説明したところ、

疎遠な兄弟が複数いるし、被相続人と築き上げてきた遺産のいくらかを相続分として兄弟達に分配しないといけないことに気を悪くした相談者は、

『じゃあ、私がここに日付記載すればいいんでしょ。亡くなる少し前に書いてくれたから、平成●年●月●日て書きますね。』

と、司法書士の制止を振り切り、遺言書に日付を記載してしまったのです。

 

これは、民法891条5項にいう、遺言書の偽造ないしは変造に値し、欠格事由に該当します。

目の前で、偽造行為を目の当たりにしてしまった当法人の司法書士は、お仕事の依頼を断るしかありませんでした。

因みに、この相談者は、相続欠格事由に該当したため、一切の相続権をはく奪されてしまいます。

日付の記載さえしなければ、最低でも遺産の4分の3相当は取得できたはずなのに、軽率な行動をとってしまったが故に、一切の財産を相続することが出来なくなりました。

 

自筆証書遺言の有効性の判断や、実務上手続きに利用できるかは、非常に難しい問題で、専門家に見てもらうことが一番有益です。

是非、まずは当法人までご相談下さい。

 

 

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