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相続と生命保険④ (2020.06.10)

【相続と生命保険④~生命保険金の行方~】

 

前回までのトピックスに引き続き、相続と生命保険について触れていきたいと思います。

⇒ 【相続と生命保険①】【相続と生命保険②】【相続と生命保険③】 はこちら

 

相続実務に携わると、年間に数件あるかないかの特殊な条件ですが、トラブル防止のためにもご紹介いたします。

被相続人が、妻を生命保険金の受取人に指定している場合で、その妻が被相続人よりも先に死亡している場合を例に挙げます。

 

上記の例で、被相続人が死亡したことにより、生命保険契約の保険事故が発生し、死亡保険金がおりることになります。

受取人たる妻は先に死亡しており、被相続人は生前に受取人変更手続きをすることを失念しておりました

この場合、生命保険金はどなたが取得出来るでしょうか?

 

①被相続人のご兄弟。
②受取人の子供たち。
③誰も受け取れない。

 

答えは②になります

保険法では、『受取人が先に死亡している場合、その保険金の受給権は受取人の法定相続人に引き継がれ、法定相続人が複数いる場合は、その頭数で保険金を分配すること』と規定されています。

 

生命保険金の受給権は、上記の様に保険法に根拠が置かれ、民法を根拠とする遺産相続の概念が及ばなくなります

本来の意図を汲み取るのであれば、当初、保険金を渡したかった妻を指定し、その妻が先に死亡していれば契約は失効しても良さそうです。

また、保険契約を締結している被相続人の意思を合理的に考えると、受取人たる妻が死亡している場合において、妻の前夫の子供たちに保険金を渡したいとは、よっぽどの特殊な関係性がない限り、考えにくいように思います。

 

しかしながら、保険法では先の事例の様に理不尽な結末を招いてしまうことがあります。

このような場合に備え、受取人が先に死亡している場合、保険会社にすぐに連絡をして次期受取人が誰になるのかの確認をとり、ご自身の希望と異なるのであれば予め受取人の変更手続きをしておくことをお勧め致します。

 

病気等の為に保険会社と折衝する気力・体力がない場合、遺言書を作成し、その本文に受取人の指定を変更しておく事も有効かもしれません。

但し、遺言での保険金受取人変更の意思表示を受け付けてくれるかは、保険会社によって異なりますので、事前に専門家等に相談することが良いでしょう.

 

今回紹介したような特殊な事例では、相続登記だけではなく、税務や保険契約等の周辺知識に明るい司法書士でなければ総合的にコンサルティングする事は難しいでしょう。

是非、経験豊かな当法人の専門チームにお気軽にご相談下さい。

 

 

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