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遺言の種類と書き方~公正証書編~ (2020.04.30)

【遺言の種類と書き方 ~公正証書編~ 】

 

前回のトピックスで自筆証書遺言について触れましたが、今回は公正証書遺言の作成方法等について触れてみたいと思います。

⇒【遺言の種類と書き方~自筆証書編~】はこちら

 

司法書士や弁護士等が、遺言の相談をされた場合、まず提案するのが公正証書遺言の作成と言っても過言ではないでしょう。

数ある遺言書の中で、なぜ司法書士や弁護士は公正証書遺言を薦めるのでしょう?

 

それは、遺言者や遺言者のご相続人に、それほどのメリットがあるからなのです。

公正証書遺言との対比をするため、自筆証書遺言のデメリットを各種取り上げてみましょう。

 

まず自筆証書遺言を書く場合、

全文自署・日付・氏名・押印が無い以上、無効との判断が下される可能性があり、実際、無効と判断された遺言は過去に数多く存在します

 

また、前記の有効要件をクリアしても、

不動産の表記が住所で特定されている(法務局の名義変更手続きは、地番・家屋番号と言った住所とは違う特定方法が必要)等、法務局の手続き上不備があり、有効だけれど手続き上受理されないといったケースは多々あります。

 

更に面倒なのは、

自筆証書遺言は、遺言者の死亡後、遺言を発見した相続人又は遺言の保管者において、遅滞なく遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ『遺言の検認』という手続きを経なければなりません

 

この『遺言の検認』手続きを行い、検認調書を遺言に合綴してもらった後でなければ、正式な手続きに使っていく事が出来ないのです。

もちろん、遺言の効力は(有効・無効は別として)、遺言者の死亡を機に発生していると言えるのですが、不動産の名義変更・預貯金等金融資産の相続手続きには、検認が終了していなければ、実務上受理されない扱いとなるのです。

 

前置きが長くなりましたが、公正証書遺言の場合、上記の①~③のようなリスクや手続きは一切必要がありません。

 

公正証書遺言は、遺言者が遺言の内容・趣旨を公証人(公証役場所属の公務員であり、裁判官OB・検察官OBが大多数を占める)に告げ、公証人に遺言を作成してもらい、出来上がった遺言を公証人が遺言者に読み聞かせることによって作成が完了していきます。

 

前述の公証人とは、司法試験を突破しているれっきとした国公認の法律家であり、公証人の所属する公証役場とは、言うなればミニ裁判所を指します。

各種の法律的な書面(遺言・売買契約書・賃貸借契約書・金銭消費貸借契約書・和解契約書・離婚協議書等)を公証役場で、公証人関与のもと作成することによって、その書面は公文書となり、有効性・証明力は100%に近いものとなります

 

前記①②のような有効要件の可・不可や表記ミス等は原則防止出来ますし、何しろ証明力が高く、公正証書遺言が公証役場にて半永久的に保存されることを鑑みて、前記③のような検認手続きは一切不要となります。

このような、各種メリットを考えると司法書士等の専門家は、遺言作成の相談を受けた場合、公正証書遺言作成をお薦めしているのです。

 

では、公正証書遺言作成の流れですが、前述したとおり、作成してくれるのは公証人ですが、遺言の内容・趣旨を考案するのは、遺言者本人であり、この点については公証人は具体的アドバイス・提案をすることはまずありません。

 

綿密に考えて、遺言の内容・趣旨を伝えないと、ご希望通りの遺言が作れない場合があります。

この遺言の内容・趣旨を正確に伝えることが、簡単そうに見えて意外と難しいのです。

 

特定の相続人一人に、遺産のすべてを相続させる旨の遺言を書く場合、必ず他の相続人の遺留分(法的に認められた最低限の相続分)を侵害し、後々トラブルを招く恐れがあり、遺言の趣旨を実現できない場合があります。

また、遺言者より遺産を相続する相続人が先に死亡する場合もあり、その場合、当該相続人へ相続させる旨の遺言は無効となります。

これは、遺言で、遺産の取得を指定された相続人(法律上、受遺者と呼んでいきます。)に子供がいる場合でも、特別な文言が記載されていない限り(予備的遺言と呼びます。)同様の結果となります。

 

こういった事態を防ぐため、相続を専門とする司法書士が所属する当法人では、公正証書遺言作成の際、遺言者と公証人の間に入って、遺留分請求に対抗する提案や遺留分を侵害しない遺言内容の提案、遺言者より受遺者が先に亡くなった場合を想定して、予備的遺言の提案をする等、遺言が無効にならないよう、様々な工夫・提案をしていきます。

費用については、遺言作成に必要な戸籍・評価証明書等取得の為の実費、司法書士報酬・公証人報酬が発生しますが、費用をかけて作成していく価値は充分にあると言えるでしょう。

 

遺言を書こうとご検討されている方は、まずお気軽にご相談されることをおすすめ致します。

 

 

お気軽にご相談ください。

遺言の種類と書き方~自筆証書編~ (2020.04.28)

【遺言の種類と書き方 ~自筆証書編~ 】

 

わが国の遺言の種類・方式は、民法に数多く規定されておりますが、感染症で隔離施設に隔離されたり、船舶事故等で緊急に船舶内で遺言を書いたりする場合を除き、通常の場合ですと下記の3種類の遺言の方式から選択することが一般的です。

 

≪3種類の遺言の方式≫

●自筆証書遺言

●公正証書遺言

秘密証書遺言

 

上記のうち③の秘密証書遺言とは、遺言の内容を誰にも公開せずに秘密にしたまま、公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のことであり、通常この方式を選択される方は、ほぼいらっしゃいません。

 

では、実務で司法書士が良く目にする①の自筆証書遺言、また、司法書士がよくお客様に相続対策で提案する②の公正証書遺言の方式・書き方について触れてみたいと思います。

 

【自筆証書遺言の有効要件・書き方】

 

自筆証書遺言は、下記の要件がすべて満たされていなければ、問答無用で無効となりますので、事前に司法書士等の専門家にご相談しておく事をお薦めします。

 

□全文を自署

□日付の記載をいれる

□氏名の記載

□押印があること

 

※上記のうち、全文を自署する要件のみ、2019年1月13日から施行された改正民法により方式が緩和され、遺言の目的とする財産の記載については、登記簿謄本の写しや通帳の写しを添付(各写しのページ毎に氏名と押印が必要)することで、自署の代わりとすることが可能となりました。

 

上記要件は、あくまで遺言書としての有効要件であり、要件を満たしていることで遺言者の死後の不動産の名義変更や預貯金の解約等の諸手続きに確実に対応出来るか否か、については全く別問題となりますので、手続きを見据えた書き方というものが、非常に重要となります。

また、公正証書遺言を除き、遺言は遺言者の死亡後に、家庭裁判所による検認手続き(改ざん等を防ぐ証拠保全手続き)が必要となりますので、どうしても費用をかけずに自力で書きたいという方を除いては、公正証書による遺言作成の方が効果が絶大と言えるでしょう。

 

それでは、自筆証書遺言の実際の書き方について見ていきますが、

書き方はシンプルに、誰に何を渡したいかを記載していればそれで充分です。

 

例を挙げると、

 

『遺言者は下記財産を妻●●に『相続させる』。

 

●●銀行●●支店 普通預金 口座番号 ●●●●●●● 残高全額

所在 新宿区●●

地番 ●●番

地目 ●●

地積 ●●㎡     ...』

 

と言った具合です。

 

当たり前の様に感じるかもしれませんが、ここで注目すべきワードは『相続させる』との文言です。

多くの遺言には妻●●に『あげる』『与える』『贈与する』『譲る』との文言が書かれていることが少なくありません。

また、『遺贈する』との難しい表現をされているケースも多々あります。

 

実は上記の様な文言、相続手続きをする司法書士を非常に悩ませる文言なのです。

 

上記の、『遺贈する』はもちろんのこと、『あげる』『与える』『贈与する』『譲る』との文言は、不動産の名義変更や預貯金の解約をする場合に、法的に遺贈と解される余地があり、実際に相続手続きをする際、遺言とは全く関係の無い相続人に協力を求めなければいけない場合が出てくるのです。

 

実際は、遺言者の置かれていた当時の状況・遺言全文から読み取れる遺言者の合理的な意思を推認・解釈して、手続きの手法を検討することになります。

では、遺贈とは相続と違い、どのような意味が含まれているのか?

民法の考え方では、「遺贈とは、遺言により自己の財産を『相続人でない他人』に与える『処分行為』である。」と解釈されています。

 

ここで一旦、遺言から離れて考えてみましょう。

 

例えば、ご自身のお父様が、生前中にある物を他人にあげるなどの処分行為をしたまま、その履行をせずに死亡した場合。

お父様がなされた生前の処分行為の履行義務は、相続人全員に引き継がれ、相続人全員の協力のもと、相手方に物の引き渡しをしなければならないという事態を招くのです。

 

遺贈も、自己の財産を『相続人でない他人』に与える『処分行為』と解されているので、上記の例と何ら変わりがなく、遺言の効力が発生した瞬間(すなわち遺言者の死亡の時)に、その財産の移転義務が相続人全員に承継されます。

 

したがって、遺言の内容を実現する為には、原則、相続人全員の協力が必要となるのです

 

 

遺言は実務上、遺言者が死亡したあとに、相続人の内の一人から判が貰えなさそうと言った、何らかの理由で作られるケースが多くみられます。

せっかく、妻に一切の財産を与えたくて書いた遺言に『遺贈』との文言が使われたが為に、不仲の長男の実印・印鑑証明書を要する事態になったのでは元も子もありません。

 

相続人の一人に対し、『相続させる』との文言を使って遺言を書いた場合は、基本的には、上記の様な事態には陥りません。

 

法的な効果や、実際の手続きに対応出来るかは、相続に精通した司法書士にしか判断できないものです。

遺言を書こうと思った時、また、自筆証書遺言で相続手続きをしようと思った際、当法人にご相談頂ければ、専門の司法書士が全面的にバックアップをさせていただきます。

 

万が一、ご自身のお父様等が『遺贈する』との文言を用いて自筆証書遺言を書かれていた場合でも、あきらめる必要はありません。

当該遺言が、相続人の1人への遺贈である場合、当法人の司法書士が、関係各所に交渉・折衝をし、遺贈手続きの簡便な方法を提案したり、場合によっては一般的な相続手続きに転換して手続きを行った事案が過去に多数存在します。

 

まずは、お早目のご相談をされることをおすすめ致します。

 

 

 

お気軽にご相談ください。

「配偶者居住権」の施行とその効果 (2020.04.27)

【「配偶者居住権」の施行とその効果】

民法の大改正において、相続法に関して新たに「配偶者居住権」が新設されました。

令和2年4月1日よりいよいよ施行となりましたが、ここで改めてどんな内容なのか、どんな効果があるのか、などを掘り下げてみましょう。

 

≪目次≫

1.配偶者居住権ってどんなもの??

2.配偶者居住権の種類

3.配偶者居住権の要件と範囲

4.メリット・デメリットとは??

 


1.配偶者居住権ってどんなもの??

配偶者居住権とは・・・『残された配偶者が被相続人の所有する建物(夫婦で共有する建物でも可)に居住していた場合、一定の要件を充たすときに、被相続人が亡くなった後も、配偶者が賃料の負担なくその建物に住み続けることができる権利』です。

具体例で見てみましょう。

≪事例≫
Aさんはつい先日、夫に先立たれてしまった。別居している子供がおり、相続財産は自宅と預貯金だけであった。
古家ではあるが、立地は戦前から所有している好立地であるため、相続税が発生してしまうようだ。

まず、配偶者であるAさんが自宅を相続すると、法定相続分通りに相続財産を分配するとなった場合、子供に自宅以外の財産である預貯金が渡る可能性が高いため、Aさんは、家はあっても貰える預貯金が大きく減ってしまう事になります

分配財産がなんとか預貯金から賄えたとしても、相続税の支払いが必要となるため、払い切れないとなれば、自宅を売って支払わなくてはならないでしょう。

延納、物納といった方法もありますが、いずれの場合も、遺されたAさんは今後の生活資金が不足したり、住み慣れた家を手放す事態にもなりかねません

 

このような場合の配偶者の居住権を保護する目的で、配偶者居住権が新設されました。

これは、不動産の所有権を、配偶者が死亡するまで住み続けられる『配偶者居住権と、子供など、他の相続人が居住権以外の所有権だけを持つ『負担付き所有権』との二つの権利に分ける制度です。

 

2.配偶者居住権の種類

前述の事例では、他の相続人である子供と協議し、折り合いがつけば問題なく配偶者居住権を設定できそうでしたが、中には、家は他の相続人が相続し、残された配偶者が直ちに住居を退去しなければならない、といったケースもあるでしょう。これは、残された配偶者にとっては大きな負担となると考えられます。

そこで、夫婦の一方の死亡後、残された配偶者が、最低でも6か月間、無償で住み慣れた住居に住み続けられるようになりました。

これを配偶者短期居住権と呼び、下記のように区別されています。

●配偶者居住権・・・・配偶者が死亡するまで(10年、20年と限定することもできる)建物に居住できる権利(要件あり

●配偶者短期居住権・・一定期間(少なくとも6ヶ月間)建物に居住できる権利(要件無し
※配偶者短期居住権に関して、新法の施行日以後は無条件でこの効果が発生します。

 

3.配偶者居住権の要件と範囲

配偶者居住権の設定にはいくつかの要件があります。

●相続が発生した時点において、配偶者がその建物に居住していること

●遺言で配偶者に配偶者居住権を遺贈する旨を記載している、または、遺言がない場合は相続人間の遺産分割協議において配偶者居住権を取得する旨を遺産分割協議書に記載していること

●配偶者居住権設定の登記がなされていること(配偶者と建物所有者による共同申請)

上記の要件を充たすことが必要となります。

 

4.メリット・デメリットとは??

メリットとしては次の2点が挙げられます。

●賃料なく居住できる
当然ながら、一番のメリットとしては、配偶者が賃料等の支払なくそのまま慣れ親しんだ建物に住み続けられる、という点です。

更には、建物所有者の承諾を得れば、第三者に居住建物の使用又は収益をさせることもできますので、例えば、使用しなくなった建物を第三者に賃貸することで賃料収入を得て、介護施設に入るための資金を確保することもできます。

 

●配偶者が相続財産をより多く取得できる
夫婦に相続が発生すると、配偶者が不動産を相続するケースが多いですが、配偶者居住権を設定する事で、建物の所有権を取得するよりも低い価額で居住権の確保が出来ます

これにより、預貯金等のその他の遺産をより多く取得することが出来ます

 

【例 2,000万円の評価額の建物と3,000万円の預貯金を妻と子供1人で遺産分割する場合】
(法定相続分での分割と仮定します。また、配偶者居住権の価値算定についても仮定での評価額となります。)

妻が建物の所有権を得る場合…

建物(2000万)+預貯金(500万)となり、預貯金も分配こそされますが、今後の生活を考えると少し不安が生じてくる金額です。

配偶者居住権を設定した場合…

配偶者居住権(1000万)+預貯金(1500万)となり、今後の生活にも余裕を持てる金額でしょう。

婚姻期間20年以上の夫婦間における居住用不動産贈与に関する優遇措置が適用となる場合、生前贈与した居住用不動産については相続財産には含まれないため(2019年7月1日より施行)、配偶者居住権を設定しても、原則として遺産分割で配偶者の取り分が減らされることはありません

 

このように配偶者にとって非常に手厚い今回の法改正ですが、注意すべき点もあります。

●2020年4月1日以後の遺言書でないと効力がない。
●配偶者居住権設定の登記の際に、配偶者と所有者での共同申請となる。

配偶者居住権は施行日の2020年4月1日よりその効力が認められますので、これより前に書かれた遺言書を用いて配偶者居住権の設定する事はできません

また、配偶者居住権の設定された不動産は売買対象としてはかなり不利となる(配偶者が住んでいるため、仮に購入しても済むことが出来ない・賃貸に出せない)ため、所有者となる者としっかりと話し合う必要があるでしょう。

なお、建物の取り扱いとしては賃貸しているのと同様に、配偶者が使用・修繕の義務を負う他、居住している建物やその敷地の固定資産税等を負担する事になります。

 

このようにまだまだ始まったばかりの配偶者居住権ですがだいたいのイメージは掴めましたでしょうか??外せないポイントとしては、

◎配偶者居住権の設定には登記が不可欠である!
◎スムーズな配偶者居住権の設定には遺言書を書いておくことがベター!

の2点が挙げられます。

これらをふまえ、新制度の利用を検討されている方は、目黒区学芸大学の司法書士法人鴨宮パートナーズまで一度ご相談ください。

 

お気軽にご相談ください。

相続手続きと株式実務① (2020.04.24)

【相続手続きと株式実務①】

過去のトピックスで、相続手続きと銀行実務を取り上げました。

⇒【相続手続きと銀行実務の実態①】はこちら

⇒【相続手続きと銀行実務の実態②】はこちら

今回は、相続財産に株式がある場合の実務を取り上げてみましょう。

株式には上場株式と非上場株式の2種類がありますが、今回は上場株式の場合を取り扱います。

 

故人の遺品を整理していると、預貯金通帳の他に、株式に関係する書面が出てくることがあります。

しかし、預貯金通帳と比べて、株式に関係する書面は、普段、目にすることが多くありません。

また、書面の名称や発行する金融機関も様々であるため、株式投資をなさったことがない方にとっては、これらの書面が株式の相続にどう関係するのか、非常に分かりづらいものとなっています。

そこで、株式が金融機関でどのように管理されているのか、株式の相続手続きについて触れたいと思います。

【株式の管理方法】

まず、上場株式の管理方法には、以下の2パターンが存在します。

証券会社の口座で管理されている場合

信託銀行の特別口座で管理されている場合

上記②を見て、「え、株式って証券会社で管理するものじゃないの?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、上場株式に関しては、平成21年1月5日に株券の電子化が行われ、株券は廃止となりました。

この際、従来の株券の保管方法等に応じて、以下のように管理方法が変更となっているのです。

 

●株主が株券を証券会社に保護預りしており、かつ、証券保管振替機構(以下、通称である「ほふり」と称します)の預託に同意している場合
⇒証券会社の口座でそのまま管理

●それ以外の場合
(例)株主自ら株券を保管している場合

●株主が株券を証券会社に保護預りしているが、ほふりの預託に同意していなかった場合
⇒株式の発行会社における株主名簿管理人(主に信託銀行がなる)の特別口座で管理

 

上記に加え、証券会社と信託銀行とで発行する書面の種類も異なります(こちらは後述します)。

そのため、株主に対して株式に関する書面が発行される場合、一般的には証券会社が作成する書面と、信託銀行が作成する書面が混在することになります

これが相続人の方々が困惑してしまう理由のひとつになってしまうのです。

 

【株式の保有銘柄の確認方法】

さて、株式の相続手続きを行うためには、まず、故人が保有されていた株式の詳細を把握する必要があります。

故人がどの銘柄の株式を保有していたのかは、主に以下の書面で調べます。

●証券会社から送付される取引残高証明書
●株主名簿管理人である信託銀行から送付される配当金通知書や株主総会招集通知

しかし、お手元にこうした書面が残されていない場合は、ほふりに対して情報開示請求を行うことになります。

これを行うと、どの金融機関が故人の保有株式を管理しているか知ることができ、保有株式のチェック漏れを防ぐことができます。

※ただし、開示請求では保有銘柄の詳細までは分からないため、別途金融機関に対して保有銘柄の一覧を請求する必要があります。

 

【株式の相続手続きの流れ】

株式を管理している金融機関と、保有銘柄の内訳が分かりましたら、いよいよ株式の相続手続きです。

 

1.申請書類の取り寄せ

まず、株式を管理している金融機関に応じて、以下の部署に連絡し、相続手続きの申請書類を郵送で取り寄せます。

◆証券会社:故人が口座を持っていた支店

◆信託銀行:証券証券代行部

証券会社の場合にご注意いただきたいのは、必ず「故人が口座を持っていた支店」にご連絡いただくという点です。

証券口座で管理されている場合、口座のある支店でなければ取引状況の確認が行えません。

証券会社における取引情報の確認は、実際に口座を開設している支店でしかすることができないためです。
(銀行預金の口座確認は、一般的にどの支店の窓口でも手続きが可能です。)

連絡をすると1~2週間程度で会社所定の必要書類がお手元に届きます。

 

2.必要書類の準備

株式の移管にあたっては、上記1の申請書類のほかに以下の書類も準備しなれけばなりません。

●故人の出生から死亡までの連続した戸籍全て(戸籍・除籍・改製原戸籍)
●相続人全員の現在戸籍
●遺産分割協議書(相続人全員の署名とご実印の押印が必要)
●相続人全員の印鑑証明書(有効期限あり)

特に戸籍の収集に関しては、多くの場合、複数の役所に発行請求をかけることになります。この作業に最短でも1ヶ月はかかりますので、早めのご対応が必要です。

 

3.支店窓口にて株式移管手続き

証券会社や信託銀行の窓口で手続きを行い、相続人名義の証券口座に株式を移管いたします。

窓口での手続きに1時間ほどかかり、その後、移管の完了までに1ヶ月程度を要します。

なお、移管手続きは支店窓口で行うことをお勧めします

郵送で行うことも出来ますが、この場合、戸籍謄本や遺産分割協議書、相続人全員分の印鑑証明書の原本を提出する必要があります。

特に複数の証券会社や信託銀行が手続きの対象となる場合、これらの返送があるまで、他の金融機関への手続きは行えないことになりますのでご注意ください。

営業時間については、信託銀行の場合は平日9時~15時、証券会社の場合は平日9時~遅くとも17時くらいまでが一般的です。

 


また、以下の点について、預金の相続手続きよりも手間がかかることも念頭におく必要があります。

①株式移管手続きの詳細が金融機関ごとに異なります。

預金の相続と比較すると、金融機関ごとの特徴が移管手続き等に反映されやすいため、それぞれの金融機関にあわせて対応を変えていかなければなりません。

 

②証券会社で管理されている場合、かつ、故人の株式を管理する証券会社に、相続人が証券口座を持っていない場合は、別途口座開設が必要です。

預金の相続の場合、振込手数料を負担すれば他の金融機関への振込も可能です。

【例】故人の株式を管理する証券会社=A証券会社だが、相続人が口座をお持ちの証券会社=B証券会社
⇒B証券会社の口座へは移管できません。この場合、A証券会社に口座を開設する必要があります

 

③信託銀行の特別口座で管理されている場合は、任意の証券会社の口座へ移管します。相続人が証券口座を一切持っていない場合、別途口座開設が必要です。

なお、信託銀行内に別の特別口座を作ってそちらに移管することは出来ません。

 

いががでしたでしょうか。預金の相続の場合とは異なり、株式の相続では証券会社・信託銀行・ほふりのそれぞれに対して所定の手続きが必要となります。

相続人様への負担も大きくなりますので、お早めに目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまでご相談下さい。

手続きの進行見込み等、経験則を活かしてご提案させて頂きます。

 

お気軽にご相談ください。

借金等がある場合の相続手続き②~限定承認編~ (2020.04.23)

【借金等がある場合の相続手続き②】

前回のトピックスに引き続き、今回は『限定承認』という手続きについてご紹介をしてみたいと思います。
⇒前回のトピックス【借金等がある場合の相続手続き①】はこちら

 

相続が発生すると、相続人は法律上、下記の3つの選択肢の中から手続きを選択することとなります。

①単純承認プラスの財産もマイナスの財産も一切合切相続するということ

②相続放棄プラスの財産もマイナスの財産も一切合切相続しないということ

③限定承認マイナスの財産も相続するが、そのマイナスの財産(借金)の弁済は、相続財産の中から弁済し、相続財産の中から弁済しきれないものについては責任を負わないという選択

実務上、圧倒的に多いのが①のケース。

続いて、多いのが②のケース。このケースは、「もはや遺産が借金しかない場合や、遺産に借金はなく不動産があるけれど固定資産税を払いたくない、そして売却しようにも買い手がつきにくい場合」等が挙げられます。

今回は、実務でほとんど選択されない③のケースをご紹介致します。

 

この限定承認という手続き、必要書類も手続きの流れも、前回ご紹介した相続放棄の手続きよりも格段に難易度があがります

限定承認は、適正な手続きを取って各債権者に弁済をし、余剰財産があれば相続人が取得することが出来るという制度です。

一見すると聞こえはいいのですが、手続きが非常に煩雑なのです。。。

一般的には、遺産を把握しきれず債務超過となっているか明らかでないため、相続放棄をした方がいいかどうか判断できない場合や、債務超過だが家業の承継のため相続財産の一部だけは確実に取得したい場合等に有効な制度といえます。

限定承認は、相続人全員で同時に申立をしていく必要があります

この申立の際に、借金等のマイナス財産も含めた相続財産の目録も添付していかなければならない為、事前の財産調査が必須となります。

また、限定承認申立後、家庭裁判所は相続人の中から相続財産管理人を選任し、選任された相続財産管理人は、相続財産の管理及び清算手続きを行っていくこととなります。

この相続財産管理人に選任された相続人は、故人の債権者の方々に対し、官報(国の機関紙)公告をしたうえ、知れたる債権者(取引銀行等)には各別の催告(通知と同義にとらえて頂いて結構です。)をしなければなりません

限定承認の手続きでは、相続財産に不動産等が含まれる場合、この不動産を換価(売却してお金に換えること)していく必要があります。

この換価手続きは原則、民事執行法に規定する競売の方法により行われますが、限定承認者が買受けを希望する場合には、家庭裁判所が選任した鑑定人が評価した相続財産の価額を支払うことによって、競売せずに買受けることが出来ます。

これを先買権の行使といいますが、この先買権の行使をすることによって、例えば、家業を承継する為に故人の不動産をどうしても取得して、その他の債務・借金は相続財産の中から支弁したいという方にとっては有用な手続きと言えるでしょう

上記手続きを終えると、相続財産管理人は、申し出のあった相続債権者に対し、相続財産をもって弁済をしていくこととなります。

弁済が終了してもなお残余の相続財産がある場合、相続人間で遺産分割して当該財産を取得していきます。

 

≪キャピタルゲイン(増加益)への課税≫

限定承認をすると、相続税とは別個に、みなし資産譲渡所得税という譲渡所得税が発生します。

相続は、故人から相続人への承継という概念がありますが、限定承認をすると、相続が開始した時の時価で資産が譲渡されたものとみなされ、譲渡所得税が課税されることとなるのです。

このみなし譲渡所得税課税にも注意しながら手続きを進める必要がありますが、この課税リスクの考え方は税理士でも頭を抱えるほど難しく、容易に判断ができるものではないのが実情です。

みなし譲渡所得税は、相続財産から支払うこととなり、万が一相続財産から支払えない場合でも、相続人固有の財産から支払う義務は一切ありませんが、事前に税理士への相談はしておいた方がよろしいかと思います。

 

このように手続きを紐解いて行くと、司法書士・税理士等が連携を図りながら進めていく必要があり、また、相続人にも相続財産に対する管理責任や競売手続き相続財産の鑑定人選任申立手続きを伴うことから多大な負担となり、家業を承継して相続財産の中から特定の財産のみを買い取りたいといったような特別の事情がない限り、あまり選択されない手続きと言えます

もしも、特別な事情等がある場合、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、お早めにご相談下さい。

 

お気軽にご相談ください。

借金等がある場合の相続手続き①~相続放棄編~ (2020.04.22)

【借金等がある場合の相続手続き①】

一口に相続手続きと言っても、故人の資産状況等、各ご家庭の事情によりその手続き方針は千差万別です。

今回は、故人の財産が借金等しかない場合の相続手続きをご紹介致します。

 

故人にプラスの資産がなく、借金しかない場合、何も手続きをせず放置をしていると、日本の法律では、その借金は相続人に自動的に承継される決まりとなっています。
(銀行ローン、消費者金融からの借り入れ、故人の友人からの借金等など。)

上記の借金諸々を、何も手続きをしない限り、相続人が法定相続分に従って、借入先にお支払いしていく義務が出てくるのです

このような、借金関係を一切承継したくないという相続人は、故人がお亡くなりになったことを知ってから3か月以内に、所轄の家庭裁判所に相続放棄という手続きをとることにより、借金の承継を免れることができます。

相続放棄の手続きは、必要書類を添付して所轄の家庭裁判所に申述しなければならないばかりか、3か月以内という期間制限があることから、手続きの流れを熟知していないと、所轄の家庭裁判所に『期限切れで却下』という扱いを受ける危険性があります

また、家庭裁判所に相続放棄の申述をしてもすぐに手続きが終わるのでは無く、後日届く家庭裁判所からの照会書に回答をして、家庭裁判所に相続放棄を認めて貰えなければ相続放棄の手続きは完了しません

さらに実務上、債権者に対しては、相続放棄申述受理証明書を提出しなければ、相続放棄の効果を認めて貰うことが出来ません

この、相続放棄申述受理証明書、家庭裁判所が自動的に発行してくれるのでは無く、別途、『相続放棄申述受理証明書の交付申請』という手続きをしなければ手に入らない代物なのです。

 

前述した、手続きに必要な必要書類は、故人と相続人がどのような関係であったのかにより、大きく異なってきます。

また、借金等のマイナスの遺産が無いと思っていたら、ある日突然債権者からの通知が届くケースも多々あります。

故人に借金があったことをたった今知ったけど、相続放棄の期限まで『あと3日』等という事案を解決したケースも、当法人には過去に沢山あります。

各ご家庭の事情にもよりますが、上記の様なケースでも、相続放棄の手続きを多く取り扱って来た当法人のノウハウを活かせば、最適な方法をご提案することができます。

限られた期間内に相続放棄の手続きを完了させるのは、至難の業です。

相続放棄のお手続きをお手伝い出来るのは、司法書士か弁護士に限られており、税理士・行政書士等の他士業は関与することが出来ません

 

また、司法書士・弁護士と言っても専門分野が多岐に分かれており、手続きの進め方・考え方等は相続に専門特化していなければ、ご提供が出来ません。

故人に借金等があったのかすら把握されていない相続人からのご依頼には、相続に専門特化している当法人が、各種機関に信用情報調査を依頼するところから始めます。

目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、まずは一度、お早目のご相談をお薦め致します。

 

お気軽にご相談ください。

遺産分割協議と行方不明者 (2020.04.20)

【遺産分割協議と行方不明者】

相続のお手続きは、各ご家庭の置かれている状況、家族構成やその関係性によって変わってくることがあり、同じ事案というのは一つとしてありません。

今回は、「相続人の内の1人に行方不明者がいる場合の相続手続き」をテーマにご説明をしてみたいと思います。

 

故人が遺言書を残されていない限り、故人の遺産は、故人がお亡くなりになった瞬間に、自動的に各相続人に法定相続分通りに帰属していき、共有状態となってしまいます。

下記の例を参照してください。

例)故人、妻、長男、長女の場合

故人死亡後、自動的に遺産(不動産、預貯金、株式等)のすべてについて、妻2分の1、長男4分の1、長女4分の1、と法定相続分通り帰属し、共有状態となってしまいます。

この法定相続分通りの共有状態を解消する(例えば、一切の遺産を妻が取得する)為のお話合いを、法律上、遺産分割協議と言っていきます。

遺産分割協議は、相続人全員で合意をしさえすれば、法定相続分の規定に関わらず、どういった分け方でも自由に出来ます。

実際、妻が一切の遺産を取得するといったケースは、実務では多く見受けられる遺産分割のパターンです。

 

ところが、今回のテーマのように、相続人の内の1人が失踪して行方不明となっている場合は、そうは行きません。

この場合、遺産分割協議を実現していく為に、行方不明の相続人を『不在者』と位置づけ、当該不在者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に『不在者財産管理人の選任申立』をしていかなければなりません。

家庭裁判所に選任された不在者財産管理人が、行方不明者の法定代理人として遺産分割協議に介入し、他の相続人と遺産分割協議を成立させていくのですが、、、

この不在者財産管理人の選任申立、意外と厄介な手続きなのです。

民法上、『不在者とは、従来の住所又は居所を去って、容易に帰来する見込みのない者』を指しますので、申立段階ではこの事実を疎明していく事に重きを置いていきます。

家庭裁判所に提出する資料としては、

●申立書
●利害関係を証する資料
●不在者の戸籍謄本及び戸籍の附票
●財産管理人候補者の住民票
●不在の事実を証する資料
●財産目録

等がありますが、上記のうち取得・作成するのが一番難しい資料が不在の事実を証する資料です。

家庭裁判所が、行方不明者を不在者と認定し、行方不明者の為に財産管理人を選任すべきか否かを判断する為の、最重要資料と言っても過言ではありません。

不在者の住民票や戸籍の附票等の役所発行の住所証明書の住所欄が、職権消除されているときを除き、まずは不在者の住民票上の住所に手紙を送り『あて所に尋ねあたりありません』といった郵便局のスタンプを残していきます。

次に、確実に不在者が住民票上の住所にいないことを確認する為、現地に赴き現地調査(別人の居住の有無、生活感があるか否か、ガスメーター等の作動状況、表札等の確認)をしたうえ、現地写真付きの調査報告書を作成して提出し、裁判所を納得させていきます。

不在者の親族の方や隣地住人の方等、行方不明者が不在になったいきさつを知っている方がいれば、その方にも陳述書を書いてもらい、裁判所を納得させるのも一つの手段となります。

晴れて、不在者財産管理人(弁護士・司法書士が圧倒的に多いですが、相続人とならない親族を候補者として申立をしている場合であって遺産が少ない場合は、その親族が管理人に選任されるケースもあります。)が家庭裁判所から選任されると、当該不在者財産管理人と他の相続人様との間で、遺産分割協議をしていきます。

しかし、不在者財産管理人が選任されたケースでは、前述のような柔軟な遺産分割協議(妻が一切の遺産を取得する等)を成立させることは原則困難となります。

不在者財産管理人は、全体の遺産に対する不在者の法定相続分を確保した遺産分割協議でなければ、判を押してくれないのです。

代償として、法定相続分通りの金銭を支払うケースが一般的です。

まれに、遺産分割協議書に『不在者が帰来・出現し、請求された場合は、相続人●●は不在者△△に金〇円を支払うものとする。』との帰来時弁済型の遺産分割協議が、不在者財産管理人及び家庭裁判所に認められる場合がありますが、これは下記のような一定の要件を勘案し、その他すべての事情を総合考慮した上で、帰来時弁済型の遺産分割協議をしても問題ないと家庭裁判所に判断された場合のみに限られます。

●代償金を弁済すべき他の相続人の資力が相当程度あること
●不在者の年齢や帰来可能性の有無
●遺産総額に対する不在者の法定相続分が100万円程度であるか否か

故人が亡くなったら妻が全ての遺産を取得するはずで、長男長女も納得していたけれど、故人の死亡前に長男が失踪して行方不明になった、等のケースでは、上記のような帰来時弁済型の遺産分割を認めて貰いたいものです。

なお、上記要件の内、不在者が取得すべき法定相続分が100万円程度であるか否か、という判断材料はあくまで指針ですので、実務上200万円~400万円でも帰来時弁済型の遺産分割が認められたというケースは多々あります。

 

不在者財産管理人選任における現地調査や調査報告書の作り方、遺産の調査、申立後の帰来時弁済型遺産分割の許可の見込み等は、高度な専門性とノウハウが無ければアドバイスが出来ません。

各種裁判所申立、各種遺産分割に関与してきた当法人のノウハウを活かせば、具体的事情をヒアリングした上、今後の遺産分割の見通しをつけることも可能な場合があります。

渋谷区、目黒区学芸大学の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非一度お気軽にご連絡ください。

 

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相続手続きと銀行実務の実体➁ (2020.04.17)

【相続手続きと銀行実務②】

前回のトピックスで、相続手続きと銀行実務①を取り上げました。

⇒【相続手続きと銀行実務➀】はこちら

今回は、その②ということで、遺言書がある場合の銀行実務を取り上げてみたいと思います。

 

自筆証書遺言(手書きで書いた遺言)がある場合、家庭裁判所で検認手続きをしさえすれば、法律上、公正証書に匹敵する効力を持ちます。

しかし自筆証書遺言には下記のような厳格な要件があり、

●全文自書
●日付の記載
●氏名の記載
●押印

ひとつでも要件を欠いていると、せっかく書いた遺言書ですが法的に無効となってしまいます。
※民法改正により、2019年1月13日より一部緩和され、財産目録部分についてはPCで作成したものや通帳のコピーでも可能となっております。

また、預金債権の特定を誤ったり、文言を間違えてしまうと、せっかく書いた遺言を使っても手続きが出来なくなってしまうケースが多く見受けられます。

下記に、過去に手続きに使えなかった記載例を掲げます。

・〇〇銀行は妻●●に任せる
(任せるは、管理なのか相続取得させるのか意図が不明瞭で手続きが出来ません。)

・遺言内容をレコーダー等に録音している。
(電子機器は容易に改ざんされる可能性がある為、遺言として認められません。)

押印がない

ワードで本文を記載し、氏名と押印のみがある。

上記の様な事例では、遺言を利用しての手続きが一切出来なくなる可能性がありますので、一度司法書士等の専門家に見てもらったほうが有用でしょう。

上記の要件をクリアして、ようやく遺言を利用しての手続きに進んだ際、多くの銀行担当者に言われるのが、下記の事項です。

・『当行では、公正証書による遺言しか受け付けしません。』

・『遺言に加え、相続人様全員の実印と印鑑証明書を取り付けてください。』

・『遺言執行者を立ててもらえないと受付できません。』

①と②は、非常に頻繁に言われることなのですが、そもそも遺言を書く大抵の方が、

◆判を貰えそうにない相続人がいる。
◆前妻との間にお子さんがいる。
◆行方不明の相続人がいる。

などの事情を踏まえて書いているケースが多く見受けられます。

そのため、上記②のように、相続人全員の実印・印鑑証明書を取り付けるとなると、そもそも遺言を書いた意味がなくなってしまいます

このような場合、当法人が遺産整理受任者となり、法律知識を駆使して銀行に粘り強く交渉をしていきます。

また、③のようなご指摘を受けた場合、家庭裁判所に当法人を遺言執行者とする申立を行い迅速に手続きを進めて参ります。

遺言のある場合の手続きとなりますと、銀行の対応もかなり変わって来ますので、お早めに当法人にご相談下さい。

手続きの進行見込み等、経験則を活かしてご提案させて頂きます。

 

お気軽にご相談ください。

相続手続きと銀行実務の実体① (2020.04.13)

【相続手続きと銀行実務の実体①】

ご家族に、ご相続が発生すると、お亡くなりになった方の遺産全体を把握して、様々なお手続きをしていかなければなりません。

その中で、ほぼ確実に発生する手続きが銀行預金の解約手続きです。

 

当法人の数々の経験則から、故人様の中で、預貯金をお持ちでない方はほぼいらっしゃらないかと思います。
特に、ご高齢の方であれば、ゆうちょ銀行にお金を預ける又は年金の振込先指定口座としているケースが多々見受けられます。

ご本人が預金口座の解約を取引銀行に申し入れる場合、手続きは簡単で、申込書にサインと届出印を押印するぐらいで手続きは進みます。

ところが、相続となるとそうはいきません!

銀行から求められる書類が膨大なのです。

・相続人全員の実印
・印鑑証明書(有効期限あり)
・故人の出生から死亡までの連続した戸籍(戸籍・除籍・改製原戸籍)
・相続届(銀行所定の用紙で書き方の確認を銀行と折衝する必要があります) などなど。

ようやく、手続き書類を入手して銀行窓口に行くと、、、、

順番待ちで、30分は待たされます。

更に自分の手続きの順番となっても、書類を受け取った担当の行員さんは、、、

『上席と確認を取って参ります。』

とバックヤードに入り、なかなか帰って来ません。

30分経過後、行員さんが戻ってきて、

『後ほど相続専門部署から連絡が入る場合がございます。』と一言。

その後、相続専門部署から電話があり、『戸籍が〇通足りてないので提出してください。』等と言われるケースは多々あります。

銀行の窓口対応は、9:00~15:00まで。

お仕事をされている方は、忌引き休暇・有給休暇を駆使して手続きしなければなりません。

さてさて、ここまで読んで頂いただけでも一筋縄ではいかない手続きだとご認識頂けたのではないでしょうか。

そんなご面倒なお手続き、ご遺族の負担を少しでも減らすべく、当法人は遺産整理業務(預金等解約業務)を積極的に提案し、受任しています

預金解約業務は、頑張ればご自身でも出来ますが、その費用対効果等を鑑みると代理人に依頼する方がはるかに楽な場合が多くあります。

また、司法書士等の専門家が代理人として手続きすることで、銀行の対応も一変します。

実際、最初はご自身で始めたお手続きでも、あまりに修正・再提出が重なり、疲労困憊で当法人にご依頼頂いたケースや、相続・遺産整理業務を熟知している当法人が銀行とご遺族との間に入った事で、順調に解約手続きが終了したケースは数えきれない程ございます。

当法人には豊富な相続に関する知識と、登記手続き、解約手続きのみならず相続税などの周辺知識にも明るい司法書士が、専門チームにてご対応致します。

まずはお気軽に、渋谷区マークシティ、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズにご相談ください。

 

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