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故人に借金があった!相続放棄を検討する際の債務の調査方法とは? (2021.06.24)

 

 

≪目次≫
1.相続債務の調査
 1-1.信用情報機関への開示請求
 1-2.請求方法
2.郵送物等の調査
 ●消費者金融から被相続人の借金を請求されたら
3.まとめ

1.相続債務の調査

 

お亡くなりになった方を相続すると相続人は、亡くなった方の権利と義務のすべてを承継します。

つまり不動産・預貯金などのプラスの財産だけでなく、借入やローンなどのマイナスの財産も引き継ぐことになります。

亡くなった方に負債がある場合、プラスの財産とマイナス財産どちらが多いのかを調査し、マイナスの財産が多くなる場合には、相続放棄を検討しなければなりません。

借金が明らかに多い場合は相続放棄の手続きをとればいいのですが、「どのくらい借金があるか把握をしたい。」と、通常の相続をするにしても、債務関係は把握しておきたいものですよね。

同居している配偶者に関しては債務状況を把握していることも多いですが、借金がある場合、家族にも隠しておきたい後ろめたさのようなものもある、というのも事実です。

ましてや兄弟相続などの場合は、債務状況などはなかなか知る機会もなく、実際に被相続人が亡くなってから督促状が届き、そこで初めて借金の存在に気付くということも十分考えられます。

以前のトピックスでも解説をしましたが、相続放棄や限定承認は原則3ヶ月間の期間内で行わないといけないため、できるだけ早急に相続財産を調査する必要があります

⇒【相続放棄の流れと必要書類】はこちら

そんな時に活用していくのが、「信用情報調査」です。

今回は相続債務の調査方法について解説をしていきます。

 

1-1.信用情報機関への開示請求

 

銀行、クレジット会社、消費者金融から借入れをしている場合、これらの金融機関には個人の信用情報を管理するための信用情報機関があり、そこで借金などの借入の情報を管理しています

信用情報機関に開示請求をすることにより、お亡くなりになった方がどれくらい借金をしていたかを調査することができます

信用情報機関には下記の3機関があり、それぞれどこにどのくらい借り入れ状況や残高があるか大まかな金額がわかります。

 

①株式会社日本信用情報機構(JICC)

消費者金融系からの借入を調査することができます。

≪外部リンク≫→株式会社日本信用情報機構

 

②株式会社シー・アイ・シー(CIC)

クレジット会社からの借入を調査することができます。

≪外部リンク≫→株式会社シー・アイ・シー

 

③一般社団法人全国銀行協会

銀行からの借入を調査することができます。

≪外部リンク≫一般社団法人全国銀行協会

 

1-2.請求方法

 

基本的には郵送請求になりますが、JICCとCICは窓口での申請も可能です
※窓口の場合も結果については即日発行ではなく、後日郵送になります。

必要な書類は以下です。

 

①開示対象者が亡くなったことが確認できる書類

②申込者が法定相続人であることが確認できる書類

③開示申込書

④1,000円の定額小為替

⑤開示申込者の有効期限内本人確認書類をいづれか2種類
(免許証やマイナンバーカード、パスポート、発行から3カ月以内の戸籍謄本・住民票、健康保険証、年金手帳、など)

⑥開示対象者の電話番号
(過去に使用していた番号なども含めてわかるものすべて)

⑦開示対象者の運転免許証番号(もしあれば)

⑧司法書士や行政書士が手続きをする場合
→委任状、申込者の印鑑登録証明書、各種証明書

 

なお、法務局発行の「法定相続情報一覧図の写し」を提出する場合は、上記の①②は提出不要です。

上記を用意し郵送請求することで、約1~2週間程度で申込者の住所に郵送で届く、という流れになります。

 

2.郵送物等の調査

 

信用情報機関への開示請求では、登録をしている金融機関の情報しか記載されないので、個人からの借入や、いわゆる街金からの借入までは調査することができません

それらからの借入については、遺品の中から借用書等を見つけ契約内容を確認していく必要があります。

また債権から督促状などの書類が届いている場合もありますので、それをもとに調査をしていきます。

●消費者金融から被相続人の借金を請求されたら

 

相続債務を調査している途中で金融機関などから請求があった場合には、その請求に対してお支払いをしてはいけません

一度お支払いをしてしまうと法定単純承認となってしまい、相続放棄ができなくなってしまう可能性があるのです

もし請求があった場合には、『相続放棄を検討中である』と告げるだけにしておきましょう。

 

金融機関にとってみては相続放棄をされてしまうと債務を全く請求できなくなってしまうので、相続放棄の期間である3ヶ月を過ぎてから請求をしてくる場合もありますので注意が必要です。

また3ヶ月経過したからといって100%相続放棄することができなくなるわけではありませんので、督促が来たからといって諦めて支払ってしまうのではなく、まずは専門家に相談をして相続放棄できないかを検討するようにしましょう

なお、1円でも支払ってしまった場合には法定単純承認とみなされて、相続放棄ができなくなってしまう可能性もありますので、専門家のアドバイスを聞くようにしましょう。

3.まとめ

 

◎相続放棄したい場合、3ヶ月以内での手続きが必要
◎故人の債務を調査するには信用情報開示請求で調査していく
◎相続放棄手続き中に金融機関への返済をしてはいけない
◎3ヶ月経過後でも相続放棄が出来る場合もあるので、まずは専門家へ相談

 

故人に借金等があったのかすら把握されていない相続人からのご依頼には、相続に専門特化している当法人が、各種機関に信用情報調査を依頼するところから始めます。

相続手続・生前対策をお考えの方は、渋谷区マークシティ、目黒区学芸大学駅の司法書士法人行政書士法人鴨宮パートナーズまで、まずは一度、お早目のご相談をお薦め致します。

 

 

お気軽にご相談ください。

相続人になれなくなってしまう行為 (2021.04.21)

 

 

≪目次≫
1.相続人になれなくなってしまう行為が存在する
2.相続欠格事由
3.被相続人よる相続人の廃除

 

1.相続人になれなくなってしまう行為が存在する

お亡くなりになった方の相続人は民法により定められております。

相続人は基本的には、配偶者、子ども、親、兄弟のいずれかになりますが、本来相続人となる人が既にお亡くなりになられていたり、相続人が相続放棄をしてしまうと相続人はそれによって変更してきます。

このように相続人は状況によって多少変化しますが、民法に法定されている者が相続人になることには変わりありません。

参照:【法定相続人とその見分け方】

ところで民法には相続人となる人が定められていますが、逆に相続人となれなくなってしまう行為も定められています

今回は、この『相続人になることが出来なくなってしまう行為』について解説していきと思います。

 

2.相続欠格事由

本来相続人になる人が相続人になれなくなってしまうことを相続欠格と言い、その相続欠格にあたる行為を相続欠格事由と言います。

 

①詐欺又は強迫によって、被相続人が相続人に関する遺言をし、撤回し、取消、又は変更することを妨げた者

②詐欺又は強迫によって、被相続人に相続人関する遺言をさせ、撤回させ、取消させ、又は変更させた者

③相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

④故意に被相続人又は相続について先順位もしくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処された者

 

上記のいずれかの行為を行った相続人等は相続人になる資格を失います。

簡単に言うと被相続人が遺言すること、遺言を撤回すること、遺言を取り消すことを詐欺、強迫によって妨げた者が①の行為になります

一見悪質な行為に見えますが、詐欺により遺言の妨害をしてしまうことは、うっかり相続人がやってしまっていることも十分あり得ます。

軽率に嘘偽りを使って遺言書を書かせたり、変更させたりする事で、自ら相続人としての地位を失ってしまうような事はやめましょう。

 

②は①の逆で、詐欺や強迫により遺言書を書かせ、撤回させ、取り消させることです

例えば、兄が弟のあることないことをでっち上げ言葉巧みに騙したり、父親を脅して遺言書を書かせたり、といった行為が該当します。

 

③は遺言書を勝手に書き換えたり、捨てたりしてしまうことです

相続発生後に故人の遺品を整理していたら自分が最初に遺言書を見つけ、自分に不都合な内容であるから破棄してしまおう、と考えてしまうかもしれません。

しかし、その行為により相続人の資格を失ってしまうこともあり得るのです。

これら3つの行為は、無条件で相続人になれなくなってしまいますので、十分気を付けた方が良いでしょう。

 

④については言わずもがなで、明らかに相続人になれなくなってしまうことが想像できますよね。

なお、相続欠格事由に関しては別のトピックスでも取り上げておりますので、併せてこちらもご覧ください・

⇒【相続欠格事例】はこちら

 

3.被相続人よる相続人の廃除

相続人の行為により相続人になる資格を失ってしまう相続欠格ですが、被相続人の意思によっても相続人の資格を失わせることができます

これを相続人の廃除といいます

 

≪民法第892条より≫

遺留分を有する推定相続人が、

①被相続人に対して虐待する

②被相続人に対して重大な侮辱を加える

③著しい非行がある

これらの行為があった時、被相続人は相続人の廃除をすることができます

 

ただし、被相続人が相続人を廃除するためには、家庭裁判所の審判が必要となります

廃除は家庭裁判所の審判によって効力が生じます。

被相続人に暴力を振るっていたり、それに等しい侮辱をしていたり、また相続人の非行が顕著な場合に認められますが、軽度の場合には廃除は認められにくいのが家庭裁判所の対応の実態です

廃除の対象となるのは遺留分を有する相続人ですので、遺留分のない兄弟姉妹は廃除の対象となりません

兄弟姉妹に相続をさせてたくないのであれば、遺言によって兄弟姉妹以外に遺贈又は相続をさせる事で結果的に相続人の資格をはく奪することができるので、兄弟姉妹は廃除の対象とされていません。

廃除が認められると廃除させた旨が戸籍に記載されるので、廃除された相続人は手続きを行うことができません。

 

 


このように、被相続人の生前の意思により、相続人の資格を失わせることができます。

相続欠格もそうですが、考えもなしに軽率な行動をしてしまう事で、思わぬ行為により相続人の資格を失う場合がある事を十分に理解しておきましょう。

相続・生前対策をお考えになる上で、場合によってはなかなか周囲の親族に相談出来ないようなケースもあると思います。

当法人では、経験豊富な司法書士が専門チームを組んで相続手続きをサポート致します。

お困りごとがございましたら是非一度、目黒区学芸大学駅、渋谷区マークシティの司法書士法人行政書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談ください。

 

 

お気軽にご相談ください。

遺言書で代償分割を指定する場合のメリットとは? (2021.04.14)

 

 

≪目次≫
1.『代償分割』の基本知識
①代償金とは
②代償分割すべきケースとは
2.代償金の計算方法
①遺産の評価
②各相続人の法定相続分を計算
③代償金額を計算
④代償金の支払いを遺言書で指定する
3.遺言書で代償金による分割を指定すべきケース
①遺言書で代償分割を指定するための書式
②無効にならないよう、要注意!

 

 

1.『代償分割』の基本知識

以前のトピックスで、遺産分割の方法・遺言の書き方について触れて来ました。

⇒『遺産分割の方法』はこちら

今回は、遺言で代償分割を指定するメリットをご紹介していきたいと思います。

 

複数の相続人がいるときに不動産を1人の相続人へ相続させると、他の相続人との間で不公平が生じてしまいます。

相続争いのリスクが心配になるでしょう。

そんなときには「代償金」の支払いによって解決できる可能性があります

遺言書で代償金の支払いを指定する際のポイントをまとめました。

 

①代償金とは

そもそも「代償金」とはどういったお金なのでしょうか?

代償金とは、特定の遺産を相続する人が、遺産を受け継ぐ代わりに他の相続人へ払うお金のことです。

たとえば不動産を1人の相続人が相続して、他の相続人が何も受け取れなかったとしたら、他の相続人の法定相続分が無視されてしまい、他の相続人は不満を持つでしょう。

そこで、不動産を相続する相続人が、他の相続人の法定相続分に応じた代償金を払うことで公平に遺産分割を行います。

このように代償金支払いによって遺産分割する方法を「代償分割」といいます

 

②代償分割すべきケースとは

代償金の支払いによって解決すべきケースは、「分割できない財産」が残された場合です。以下の四つが代表例です。

・不動産
・株式
・車
・骨董品や絵画などの動産

こういったものは物理的に分割できませんが、一人が受け取って他の相続人へ代償金を払うと公平に分けやすくなります。

2.代償金の計算方法
①遺産の評価

 

まずは遺産の評価を行います。たとえば不動産なら簡易査定を行って時価を算定しましょう。

車なら中古車サイトで相場を確認したりディーラーや中古車ショップに持ち込んで調べたりします。

上場株式なら株価を参考にして評価します。

非上場株式の場合、専門的な評価方法を適用しなければならないので税理士等に相談するのがよいでしょう。

 

②各相続人の法定相続分を計算

次に各相続人の法定相続分を計算します。

たとえば子どもが3人で相続するなら、それぞれの法定相続分は3分の1ずつです。

 

③代償金額を計算

法定相続分の結果を以下の計算式にあてはめると、代償金額を算定できます。

遺産評価額×法定相続分=代償金額

 

たとえば3,000万円の価値のある不動産が残されて長男が相続し、相続人は長男、次男、長女という子ども3人としましょう。

遺産評価額×法定相続分=3,000万円×3分の1=1,000万円

 

つまり、次男と長女へ支払うべき代償金額は1,000万円ずつ。

長男は次男と長女へそれぞれ1,000万円ずつの代償金を支払えば、公平に遺産相続ができることになります。

 

④代償金の支払いを遺言書で指定する

遺産相続が起こったら、基本的に相続人同士で話し合って遺産分割方法を決めなければなりません。

たとえば長男に土地建物を相続させたい場合でも、実際に子どもたちがどういった解決方法を選択するかはわかりません。

親の希望通りに長男が土地建物を相続して代償金を支払うかもしれませんが、子どもたちが合意して不動産を売却して解決する可能性もあります。

死後に不動産などの資産を確実に残してほしい場合、遺言書で代償分割を指定しておきましょう

 

3.遺言書で代償金による分割を指定すべきケース

以下のような状況であれば、遺言書で代償分割を指定するメリットが大きくなります。

・不動産を売却せず、一人の相続人に引き継いでほしい場合

・一人に不動産を残したいが、そうなると他の相続人が不満をもってトラブルになりそうな場合

・遺留分請求権者が相続人に含まれる場合

 

①遺言書で代償分割を指定するための書式

遺言書で代償分割を指定する際の書式は下記を参考にしてください。

第〇条 遺言者は、遺言者の有する以下の不動産を、長男田中一郎に相続させる。

【長男に相続させる土地の表示と建物の表示】

第〇条 長男田中一郎は前条記載の相続に対する負担として、長女佐藤花子に1,000万円、次男田中次郎へ1,000万円をそれぞれ代償金として支払う。

 

②無効にならないよう、要注意!

遺言書を作成するときには、間違いのないようにくれぐれも注意しましょう。

不動産をきちんと特定できなかったり、相続人の表記を間違えたりすると、遺言書が無効になってしまう可能性があります

不安があれば専門家に相談しながら遺言書の文面を書くのがよいでしょう。

 


いかがでしたでしょうか。

法改正により自筆証書による遺言がやりやすくなったり、ネット情報からそれらしい雛形を手に入れやすくなったりと、以前に比べれば個人の方が自力で遺言をするハードルは下がったように思います。

しかしながら、単純に相続人のうちの一人に遺産を相続させる旨を遺そうとするだけでも、その他の相続人同士の関係性や、万が一の遺留分対策など、様々な状況の想定をしていないと、実際に相続が発生した際に、遺言者が意図していない形になってしまったり、はたまた遺言を遺したことで相続人に思わぬ負担をかける事になってしまったりと、望まない結果になってしまう危険性も含んでいます

少しでもご不安が残るような方は、やはり司法書士等の専門家に依頼して、公正証書で遺すことが確実と言えるでしょう

当法人では、遺言コンサルティング、遺産分割方法の提案の出来る専門の司法書士が複数在籍しております。

是非一度、目黒区学芸大学の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談下さい。

 

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