お問い合わせは:03-5720-1217

成年後見制度の申し立てのために家庭裁判所に提出する書類① (2021.02.17)

≪目次≫
1.後見申立には様々な書類が必要

2.提出書類一覧

3.各書類の説明

①後見開始申立書
②申立事情説明書
③親族関係図

1.後見申立には様々な書類が必要


成年後見制度に関して、家庭裁判所や各福祉機関によって周知活動をしていることもあり、年々制度の名前をご存じの方が増えてきていると感じます。

ご家族が認知症その他によって判断能力が低下してしまった場合に、ご自身で調べられて、家庭裁判所へ申立を行う方もいらっしゃるかと思います。

成年後見人が就任するということは、以後本人に代わって財産管理や、身上監護を行っていくという、本人に重大な変更を伴うため、裁判所も厳格な手続きを要求しています

そのため、提出する書類は多岐にわたります。

今回は、必要書類を一つ一つご紹介していきたいと思います。

 

2.提出書類一覧


成年後見の申し立てのために、裁判所には下記の書類を提出する必要があります。

なお、家庭裁判所によって若干異なる部分がありますので、今回は東京家庭裁判所の例をご紹介させていただければと思います。

①後見開始申立書
②申立事情説明書
③親族関係図
④本人の財産目録及びその資料
⑤相続財産目録及びその資料
⑥本人の収支予定表及びその資料
⑦後見人候補者事情説明書
⑧親族の意見書(同意書)
⑨医師の診断書及び診断書付票(3か月以内のもの)
⑩本人情報シート

※以上は裁判所にて書式を入手できるものです

 

⑪本人の戸籍謄本(3か月以内のもの)
⑫本人の住民票(又は戸籍の附票)(3か月以内のもの)
⑬後見人候補者の戸籍謄本(3か月以内のもの)
⑭後見人候補者の住民票(又は戸籍の附票)(3か月以内のもの)
⑮本人が登記されていないことの証明書(3か月以内のもの)
⑯(お持ちの方のみ)愛の手帳のコピー

 

細かい点や、提出書類の書式は各家庭裁判所により異なる場合がありますので、事前に確認が必要になります。

 

3.各書類の説明



①後見開始申立書

申し立てを行うにあたって、その大元になる申請書になります。

申し立てを行う申立人、後見人を就けたいご本人の記載、及び申立を行う理由、後見人候補者等を記入していきます。

後見人の候補者をご親族(例えば子や配偶者)でと希望される方も多いかと思います。

しかし、裁判所はその候補者を選任するとは限りません。

ご本人の財産の多寡や、今までの看護状況、病状、親族間の意見の相違が無いか等を総合的に判断し、候補者を選任するかを判断していきます。

場合によっては、候補者が選任されたうえで、後見監督人が選任される場合や、後見制度支援信託をするように指示されてしまうこともあります
(こちらについて詳細は別トピックスにてご紹介いたします)

なお、候補者がいない場合には、候補者欄は空欄にて提出します。

その場合、家庭裁判所が所持している候補者名簿から職権で後見人を選任することになり、多くの場合、弁護士や司法書士が選任されます。


②申立事情説明書

こちらの書面では、ご本人の状況を詳細に記載します。

現在どこに居住しており、誰の支援を受けているのか、または受けていないのか、施設に入っている場合にはその連絡先、ご本人の略歴(どの学校を卒業し、どこに勤めていたか等)、病歴、介護(障害者)認定の区分け、本人の親族と、その方の後見申立に対する意見(賛成しているか等)、後見人候補者が後見人にふさわしい理由等々、詳細に記載する必要があります。

ご本人のことを最もよく知っておられる方に記入して頂くのが望ましいといえます。

この書面が最も記入欄が多く、記載をどうすればいいか戸惑われる方が多いようです。


③親族関係図

ご本人を基準に、相続関係がいかになっているかを記載します。

裁判所は、将来ご本人が亡くなった場合、本人の相続人は何人いて、その方たちが後見申立について承知しているのか、また財産管理・身上監護を行っていくうえで協力を得られる親族がいるのか等の確認をしているものと思われます。

当法人では、後見申立のお手伝いをご依頼を頂いた場合には原則、委任状を頂き、相続関係を把握するための戸籍収集を致します。

相続関係を把握しておくことは、就任後の財産管理・身上監護をスムーズに行い、事後のトラブルを防止防止するとの観点からも重要になってきます。

 


次回、【成年後見制度の申し立てのために家庭裁判所に提出する書類②】にて続きからご説明させていただきたいと思います。

成年後見の申し立ては、収集する書類が多く、一般的になじみの薄い手続きですので、ご自身で行うのは時間と労力がかなりかかってくると思います。

司法書士法人鴨宮パートナーズでは、制度について何もご存知なくても、一から丁寧にご説明させて頂きまして、書類の収集代理・提出書類の記入代理、さらに家庭裁判所との連絡も当法人にて致します。

成年後見の申し立て手続きをお考えの方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズにお気軽にご相談下さい。

 

お気軽にご相談ください。

相続のキホン⑤ ~戸籍の読み方~ (2021.02.10)

前回より相続の考え方、法律用語などを不定期にお届けしております『相続のキホン』。

今回は、『戸籍の読み方』について取り上げていきたいと思います。

 

【戸籍の読み方】

家系図

相続手続きでは、相続人を確定させるため戸籍の取得が必要となります。

公正証書遺言がない場合では、状況により亡くなった方の父母の出生まで遡って戸籍を取得する必要がありますが、戸籍の書式は時代とともに変化しており、その戸籍がどの時期(いつからいつまで)のものであるかを読み取ることは容易ではありません

今回は、戸籍について、年式別の種類を説明するとともに、取得した戸籍がどの時期にあたるものかを確認する方法を紹介したいと思います。

 

①平成6年式戸籍

2021年現在の戸籍は、平成6年式戸籍といわれる書式です。
コンピュータ化されている書式で、他の年式が縦書きであるのに対し、横書きの書式となっています。

<時期の確認方法>
●戸籍事項(当該戸籍の情報)
当該戸籍がいつからいつまでの戸籍なのかが記録されています。

(最新の戸籍である場合は「いつまで」は書かれていません)

●戸籍に記載されている者

この欄には、戸籍内の人ごとの情報が記載されています。

この欄に「除籍」となっている方の除籍理由が「死亡」となっている場合は、その者にとっての死亡時の戸籍となります

また、「除籍」となっていない場合は、その者にとって最新の戸籍となります

 

②昭和23年式戸籍

昭和23年式戸籍は、平成6年式戸籍と同様に、昭和22年の民法改正に従って作成された書式です。

よって戸籍事項、戸籍にされている人の記載は平成6年式戸籍と同様です。

ただし、コンピュータ化前の書式となっているため縦書きとなっており、数字が「壱」「弐」「参」「拾」といった漢数字となっています。

<時期の確認方法>
●本籍欄の右側欄外(横)

本籍欄の右側欄外に「平成六年法務省法令第五十一号附則第二条第一項による改製につき平成〇〇年〇月〇日削除」と記載されていることがあります。

この場合、コンピュータ化により平成6年式戸籍が作成されていることになるので、この戸籍は改製までの戸籍(改製原戸籍)として扱うことになります。

●戸籍事項(当該戸籍の情報)

本籍欄の左側が戸籍事項です。当該戸籍がいつ編製され、いつまでの戸籍であるかが記載されています。

ただし、上述の通り、コンピュータ化に伴い削除されている場合、当該戸籍の終わりは欄外に記載されています。

●戸籍内の者ごとの情報

戸籍事項につづいて左側に、戸籍内の人ごとの情報が記載されています。

「昭和〇〇年〇月〇日□□で出生父△△届出同日受附入籍」「平成〇年〇月〇日△と婚姻届出同月〇日□□市長から送付同区△に夫の死の新戸籍編製につき削除」(例)といった形で記載されています。

 

③大正4年式戸籍

大正4年式戸籍は、比較的記載内容が多い戸籍です。

まず、それまでの「家制度」により、孫など三代以上の者も記載されている場合があります。

また、戸籍作成時にそれまであった戸籍の記載事項をすべて記載していたため、編製事由(当該戸籍の期間を示す記載。「〇年〇月〇日〇〇改製」等と記載)が複数ある場合があります。

編製事由が複数記載されていた場合は、最も現在に近いものが、当該戸籍のはじまりとなります。

<時期の確認方法>
●戸主の事項(当該戸籍の情報)

通常本籍のすぐ左側に戸主の事項が記載されています。ここには戸主の事項だけでなく当該戸籍の情報も記載されています

当該戸籍がいつからいつまでの戸籍なのかはこの欄に記載されています。

●戸籍内の者の事項

戸主の事項につづいて左側に、戸籍内の者ごとの情報が記載されています。

「本籍に於て出生父△届出昭和〇〇年〇月〇日受付入籍」「△と婚姻夫の氏を称する旨昭和〇〇年〇月〇日受附□□に新戸籍編製につき削除」(例)といった形で記載されています。

 

④明治31年式戸籍

明治31年式戸籍は、「戸主ト為リタル原因及ヒ年月日」という欄があることが特徴です。

1枚目の表には2人、裏には3人、2枚目以降は、すべて3人ずつ記載できるような様式になってます。

<時期の確認方法>
●戸主ト為リタル原因及ヒ年月日(当該戸籍の情報)

一枚目に「戸主ト為リタル原因及ヒ年月日」という欄があり、「父△死亡に因り大正〇年〇月〇日戸主と為る同日届出同日受附」(例)といった形で記載されています。

この日付が当該戸籍のはじまりとなることが多いです。

●戸主を含む戸籍内の者の事項

本籍の左側に、戸主から順に戸籍内の者の事項が記載されています。

当該戸籍の終わりは戸主の事項に「□□に転籍届出大正〇年〇月〇日〇〇市長受附同月〇日送付全戸除籍」(例)といった形で記載されています。

 

⑤明治19年式戸籍

<明治19年式戸籍は、2021年現在閲覧可能な最古の年式となります。
この戸籍には一部空白がありますが、これは「族称欄」と呼ばれる「士族」「平民」といった記載があった場所ですが、身分差別廃止の観点から現在では白く塗られており、白く塗られている部分の記載が読み取れなくても問題はありません

<時期の確認方法>
●戸主の事項(当該戸籍の情報)

本籍の左側に、戸主の事項が記載されています。

戸主の事項内に、当該戸籍がいつまでの戸籍なのかは記載されていますが、いつからの戸籍となるかは記載されていない場合があります。

●戸籍内の者の事項

戸主の事項から順に戸籍内の者の事項が記載されています。

それぞれの者にとっていつまでの戸籍となるかが記載されています。

 

コンピュータ化以前の内容は手書きで書かれており、記載内容が判読しにくいものもあります。

また、記載内容を正しく読み取って対応しないと、思わぬトラブルになる可能性があります。

必要な戸籍の代理取得を含め、ご検討の方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談下さい。

 

 

お気軽にご相談ください。

相続財産の調査方法 (2021.02.04)

【相続財産の調査方法】

相続が発生し、被相続人が遺言書を残していなかった場合には、相続人の調査と相続財産を調査して、誰がどの相続財産を引き継ぐのかを決める遺産分割協議をすることになります

また、相続財産がプラスになるとは限らず、債務の方が上回る状態である可能性もあります。

債務超過の場合には、相続放棄する方法も検討しなければなりません。

相続税がかかる場合の確定申告にも、相続放棄する場合にもそれぞれ時間的制限がありますので、早期に相続財産(遺産)の調査をしていくようにしましょう。

 

1.相続財産の問い合わせ先の調べ方は?

相続財産の中で大きなウエイトを占めるのは、不動産と預貯金・有価証券などの金融資産です。

不動産は人によって所有していない場合もありますが、預貯金口座を所有していない人はほとんどいないでしょう。

つまり、相続財産(遺産)を探すというのは、主に不動産と預貯金・有価証券の調査ということとなります

 

2.預貯金・有価証券の調査

≪預貯金≫

預貯金口座の調査は、一括検索のステムのような制度はなく、地道な調査が必要になります。

最初の調査としては、被相続人の預金通帳と郵便物から調査をしていきます。

被相続人名義の通帳があれば、その金融機関に預貯金があることが推察できます。

また金融機関から郵便物が届いている場合にも、その金融機関に預貯金がある可能性が高いでしょう。

貯金通帳や郵便物がない場合には、近くにある金融機関に問い合わせてみます。

また、勤務先の近くの銀行に問い合わせてみるのもいいでしょう。

自宅に金融機関名の入ったカレンダーやタオルなどあった場合にはその金融機関にも問い合わせてみましょう。

同じ金融機関であれば他支店のものも全店舗照会により調べることができるので、片っ端しから金融機関をまわるのも一つの手です。

しかし、がむしゃらに金融機関をあたるのは時間も手間もかかるので、遺品の中からある程度の目星を付けてから調査に入るのをお勧めいたします。

 

≪有価証券≫

有価証券の調査も、まずは、被相続人あての郵便物などの調査から始めます。

証券会社から通知が来ていればその証券会社に口座を開設している可能性が高いので、証券会社に問い合わせをします。

被相続人が株式を持っていたがどこの証券会社に持っているかわからない、またはそもそも株式を持っていたのかわからないといった場合には、証券保管振替機構へ開示請求を行うという手があります。

証券保管振替機構へ開示請求をすると、上場されている国内株式等に係る口座が開設されている証券会社、信託銀行等を確認できます

預けている証券会社、信託銀行が分かればそれからその証券会社、信託銀行へ問い合わせをするといった流れで調査をしていきます。

 

3.不動産の調査

不動産については、市役所や都税事務所などから届いた固定資産税の通知書があるかどうかを注意して調査をしましょう。

固定資産税通知書には、土地の地番や建物の家屋番号まで記載されているので、その地番などをたよりに法務局で登記簿謄本を取得し権利関係を把握しましょう。

 

≪名寄帳の取得について≫
不動産を調査する方法の一つとして名寄帳」というものを役所で取得する方法があります。

この名寄帳には、その役所内にある課税不動産の全てが記載されますので被相続人が所有していた不動産を調査するのに便利です。

注意しなくてはいけないのは、名寄帳には課税されている不動産しか記載されません。

つまり、非課税の不動産がある場合には記載されません

非課税の不動産として代表的なものとして公衆用道路があります。

公衆用道路とは簡単にいうと自宅の前の私道のことです。

私道部分の調査の方法は、法務局で発行される公図という地図を取得し、該当する土地建物の周辺にある、それらしき部分の登記簿謄本を調べるといった形で行います。

ただ、ここまで実務的なことになると専門家でないと難しいケースなので、わからないようであれば司法書士等の専門家に相談してみるといいでしょう。

相続財産の調査は、遺産分割の前提となる大切な作業になります。

調査方法には、複雑でわかりにくい部分もありますが、当法人では、経験豊富なスタッフが分かりやすく丁寧にサポートさせていただきます。

また、そういった調査がご面倒な場合には、ご依頼頂ければ多くの手続きを代行する事も可能です。

相続でお悩みの方は、渋谷区、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非お気軽にご相談下さい。

 

お気軽にご相談ください。

離婚と遺産分割 (2021.01.27)

【離婚と遺産分割】

前回までのトピックスにおいて、遺産分割について多く触れて来ました。

今回は、相続人の離婚と実家の土地の相続について本当にあった相談事例を基本にお話しをしたいと思います。

 

下記の相関図をご覧ください。

≪相関図≫
父(被相続人)、母(同居)、長女(嫁いでいる)、長男(同居)

弊社の司法書士が、ご自宅を訪れ遺産分割協議についてお話をお伺いしたところ、建物は同居の長男で登記名義が入っている為、今回父の底地の相続登記も長男名義にしたいと、お話が進み、相談が終盤に近付きました。

同居のお母様も、ご長女の方も、実家の土地は、ご長男が単独名義をいれることで納得していたのですが、肝心のご長男はなぜか難色を示し、なかなか発言をしません。

そして、最後にご長男から次の様なご意見が、、、、

『実は、今妻と別居中でして。。。

これから、財産分与について話し合う所なのですが、今、私が実家の土地を相続してしまうと、この土地の一部を財産分与で妻に渡す必要があるかもしれないと思って。。。

それだけは、耐えがたく今回は私の名義にしたくないのですが。。。』

 

皆さんは、この問題についてどう思いますか?

結論から申し上げますと、実家の土地の相続は、離婚時における財産分与には影響を与えません。

ですので、今回のケースは、相続人全員のお話合い通りご長男が取得したとしても、ご長男の妻には、実家の土地の持分や代償金を財産分与として支払う必要はありません。

離婚時の財産分与は、婚姻時点~別居時点までに夫婦で共同で築き上げてきた財産一切が対象となりますが、婚姻前にご自身名義で買った財産や、実家の相続で取得した財産は特有財産と言われ、一切財産分与の対象にはなりません

上記の内容をお伝えすると、ホッとしたご様子で、無事ご長男名義で相続登記の申請をすることが出来ました。

相続専門の司法書士は、手続き代行屋ではなく、各ご家庭が置かれた状況や一切の事情をヒアリングし、時には相続とは関係ないように思われる法律知識も駆使しながら最適な遺産分割を提案していきます。

遺産分割で迷っている、二次相続を睨んだ遺産分割をしたい、相続人の一人が債務整理をしている、相続人の一人が離婚協議中である、相続人の一人が失踪してしまっている。
等々、、、

遺産分割には多種多様な論点が盛りだくさんです。

 

当法人では、多種多様な相続手続きを手掛けてきた専門の司法書士がチームを組み、要所要所で最適な提案をしていきます。

相続でお悩みの方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非お気軽にご相談下さい。

 

お気軽にご相談ください。

そもそも成年後見制度とは? (2021.01.20)

【そもそも成年後見制度とは?】

日本は高齢化社会になった、と言われて久しい今日、平均寿命の増加によって認知症になるリスクは年々増加しています。
自分(の親)は大丈夫、とは決して言えない時代になってきています。

しかし実際に認知症になってしまった場合、具体的に何に困ってくるのか、それをどのようにカバーしていったらいいかを正確に理解されている方はまだまだ少ないと思います。

そこで今回は改めて、認知症等により判断力が低下した場合の制度『成年後見制度』とはどのようなものなのか、について基本的なところをご説明したいと思います。

 

≪どんな時に困るの?≫

認知症になってしまった場合、どのような場合に困ってくるかについて詳細は、以前のトピックス
【そのまま手続きできる?後見人を立てなければならない場合】
にてご紹介しましたのでそちらに譲らせていただきますが、大まかに挙げると下記のような場合が考えられます。

 

●認知症になってしまった場合、たとえ息子(娘)であっても、銀行から預金が下せない

●認知症になった方が老人ホームや高齢者施設に入居しようとしても、入居契約ができない

●亡夫の資産を相続しているが、相続人間で遺産分割協議が整わないうちに認知症になってしまった場合、相続手続きを確定的に行うことができない

●認知症になってしまったので、グループホームに入りたいが、入居資金が足りない。持ち家を売却すれば資金を用意できるが、認知症のため売買契約を締結することができない

●認知症の親が不要な契約をしてしまったとしても、契約を息子等が取り消すことはできない

 

では、認知症になってしまった場合、これらを解決するために成年後見制度を使うとどうなるのでしょうか。

 

≪制度内容≫

成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害等の理由で判断能力が低下してしまった方の代わりに財産管理を行ったり、生活や医療等に関する手続き(契約等)を行ったりすることで、判断能力が低下してしまった方の権利や生活を守る制度です。

成年後見人は法律上の代理権を持ち、例えば以下のようなことを行うことができます。

 

●本人の銀行口座の通帳及びキャッシュカードを管理し、本人のために預金を引出し、月々の光熱費や家賃の支払い等を行うことができます。

●本人に代わって、介護老人施設を探して、入所(入居)契約を締結することができます。

●親や配偶者から相続したが相続人間で未分割の相続財産について、本人に代わって遺産分割協議を行い、確定的に本人の名義に変更手続きすることができます。

●本人に代わって所有不動産を売却し、施設入居の資金に充てることができます。

●本人がした不要な売買契約や工事請負契約を取り消すことができます。

 

成年後見人は、家庭裁判所を通じて選任されるという厳格な手続きを要求しているため、その分強力な権限が与えられているのです。

但し、成年後見人はあくまで認知症等により判断能力が低下してしまった方(被後見人)のための制度になりますので、成年後見人自身の利益ために被後見人の財産を浪費したり、財産を無駄に支出したりして、被後見人の財産を侵害することはあってはいけません。

そこで、被後見人の財産を守るために、成年後見人に対しては家庭裁判所が監督することになります。

 

≪家庭裁判所が後見人に定めた義務≫

管理している財産は何で、どのように管理しているかを把握するため、一年に一度、報告書の提出を求められます

具体的には、管理財産把握のための財産目録を毎年作成し提出します。

また、被後見人の預金や現金に変動(入出金)がある場合、領収書や請求書にて、何にいくら使ったのか、いくら何の資金が入金したのか等の収支報告書を作成、領収書等を添付して提出します。

成年後見人は法律上「善管注意義務」(善良なる管理者としての注意義務)を負い、高度な注意義務が課されており、これに違反する管理を行った場合、解任されたり、損害賠償請求される恐れもあります

このように、認知症等により判断能力が低下した場合、成年後見制度を利用することで、成年後見人が代理で財産管理や契約行為を行い、不都合を解消することができるのです。

 

当法人では、制度について何もご存知なくても、一から丁寧にご説明させて頂きまして、お困りごとを解決する方法をご提案させていただきます。

認知症等によってお困りの方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズにお気軽にご相談下さい。

 

 

お気軽にご相談ください。

死後事務委任の活用方法 (2021.01.13)

【死後事務委任の活用方法】

今回のトピックスでは、死後事務委任について注目していきます。

 

≪『死後事務委任契約』とは?≫

よく、「遺言書を作って葬儀のことを決めておきたい」という話を耳にするのですが、実は遺言書では、財産に関する事項にしか法的拘束力がありません

例えば「私の遺骨は海に散骨してほしい」と遺書に書いても、ご遺族が「自分のお墓に納骨したい」と決めたら、その点に関して法的拘束力がない以上、ご親族の意思の方が強くなることになります。

また、官公庁への各種届出を伴う手続き以外にも、近年ではSNSでの死亡の告知などといった事務手続きも課題になっています。

これら故人の遺志通りに進めることができる方法として、主に遺言書のオプションとして活用されている死後事務委任という契約があります

今回は死後事務委任について説明するとともに、ポイントを整理したいと思います。

 

≪死後事務委任契約におけるポイント≫

死後事務の内容
死後事務委任の相手
受任者への連絡
報酬と費用の支払い
事前準備のススメ

 

①死後事務の内容

 

死後事務委任では、さまざまな手続き等を委任することができます。

下記の例以外の内容も委任することが可能ですし、下記の内容のうち一部のみを委任することも可能です。

◆死後事務委任内容(の例)◆

□死亡診断書・死体検案書の受取り
□役所への死亡届の提出
□病院等の退院手続きと精算
□葬儀・火葬に関する手続き
□埋骨・散骨等に関する手続き
□お墓に関する手続き
□相続財産管理人の選任申立手続きに関する事務
□賃貸住宅料の支払いと物件引渡しまでの処理
□遺品整理
□健康保険・運転免許・パスポート・各種資格等の返却等手続き
□公共料金・住民税等の支払手続き
□クレジットカード・電子決済サービス等の精算・解約手続き
□SNS等インターネットサービスの死亡告知・残置・消去・解約等の手続き

 

②死後事務委任の相手

死後事務委任契約の相手は、自由に選ぶことができますので、知人・友人などでも受任することが可能です。

ただし、委任した事務が実施されるのは自分の死後となるので、委任したとおりに実行してくれているか確認することができない、という点に注意が必要です。

信頼のおける人であるとともに、手続き等を間違いなく実施できる人を選ぶべきでしょう。

手続きの中には慣れていないと難しいものもあります。時には受任者が自分の手に負えず、わざわざ費用を払って専門家に依頼して実施した、という例もありますので、友人・知人に負担がかからないよう、専門家に委任することをオススメします。

 

③受任者への連絡

死後事務委任契約を結ぶ場合、死後事務を実施する受任者は、委任者が亡くなったら即座に対応しなければならないため、委任者が元気でいるかどうかを知っている必要があります

このため、特に受任者が独り身である場合などには、死後事務委任契約と併せて「見守り契約」といって、本人と定期的に連絡して状態を確認する契約をセットで契約することが一般的です。

 

④報酬と費用の支払い

死後事務委任の報酬に決まりはありません。専門家に依頼した場合、専門家が提示する金額によりますので、内容等をふまえ検討が必要です。

かといって、高いから安心というようなことはありません。状況を適切に理解して委任した通りに実行してもらえるかどうか、という点では、専門家であれ友人であれ、信頼できる方を選ぶことが重要になるでしょう。

友人に委任する場合、念のため公正証書(1通概ね11,000円+正本謄本料3,000円程度)を作成することで委任を証明することができます

専門家に依頼した場合、法的には死後事務委任を単独で委任することも可能ですが、実務上では遺言書のオプションとしてまとめることが多いようです

また費用に関してですが、報酬以外に実際の手続費用が必要となります。

あらかじめ概算費用を見積りしてもらい、報酬とともに信用度を検討されることをお勧めします。

なお、死後発生する費用の支払いについては、遺産から支払う方法と、予め預託しておく方法があります。

預託については信託会社に預ける方法もありますが、死亡するまで信託手数料を払い続けねばならないなどのデメリットがあります。

 

⑤事前準備のススメ

死後事務委任契約を行うにあたっては、死後実施すべき手続きがどれくらいあるかを把握し、事前に少しづつでも準備されることをオススメします

例えばお墓・仏壇の片付けがある場合は、「閉眼供養」「永代供養移設料」などと称して不要な費用が発生する場合があります。

インターネット上での手続きに必要なアカウント情報や消去・残置方法なども整理しておくと良いでしょう。

銀行の口座解約には出生から死亡までの連続した戸籍謄本等が必要となります。

無駄な費用をかけないためにも、生前に整理しておくことをオススメします。

ただし、もちろん、生きているうちに必要なものを無理に処分したり、諦めたりする必要はありません。

 

≪まとめ≫

・葬儀、住居の片づけやインターネット上の手続き方法を決めておくには、遺言書の他に「死後事務委任契約」が必要。

・手続きの中には、慣れていないと難しいものがあるので注意が必要。

・死後事務は死後即座に行う必要があるため、「見守り契約」とセットで契約することが一般的。

・受任者への報酬の他に発生する費用は、遺産から支払う他に、予め預託しておくことが可能

・できるだけ生前に整理しておく。ただし無理のない範囲で。

 

死後事務委託は、それぞれのケースによりさまざまな手続きがあります。安易に委任してしまうと、受任者に負担をかけてしまったり、故人の遺志を実現出来ないといった結果になっては元も子もありません。

ご検討の方は是非一度、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談ください。

 

お気軽にご相談ください。

相続のキホン④ ~配偶者控除とは~ (2021.01.06)

【相続のキホン④ ~配偶者控除とは~ 】

前回より相続の考え方、法律用語などを不定期にお届けしております『相続のキホン』。

今回は、『配偶者控除』について取り上げていきたいと思います。

 

≪『配偶者控除』とは?≫

配偶者控除とは、配偶者が相続した財産について「法定相続分」または「1億6000万円」のいずれか高い金額を相続税から控除するという制度です。

相続税の申告を考えると配偶者控除は大きな節税効果のある制度ですが、理解をして利用しなければ、長い目で見た時に税負担が増えてしまうこともあります。

今回はそんな配偶者控除について解説していきます。

例えば被相続人が2億円の財産を残し死亡し、相続人が配偶者と子であった場合、配偶者の法定相続分は2分の1ですので、配偶者は1億円6000万円まで相続しても相続税は課税されません。

また被相続人が残した財産が1億6000万円以内であれば、配偶者がすべて相続しても相続税は課税されないということになります。
(※基礎控除や諸控除がある為、実際の負担税額はケースにより変動します。)

 

≪配偶者控除の適用要件≫

1.法律上の配偶者である

配偶者控除を受けられるのは、法律上の婚姻関係にある方のみです。

つまり、婚姻届を提出していることが要件になります。

内縁関係にある方は法律上の配偶者とならないため、控除が認められない点に注意しましょう。

 

2.相続税の申告期限までに遺産分割が終わっている又は遺言書がある

配偶者控除額は、配偶者が最終的に受け取る金額をもとに計算します。

したがって、遺産をどのくらい受け取るかが明確でなければ申告できません。

相続税の申告期限を迎えるまでに遺言による手続きをするか、無い場合には相続人全員で遺産分割を行い、どの相続人がどのような形で相続するか、を決める必要があります。

 

3.相続税の申告をする

配偶者控除を適用すると、相続税が課税されない場合であっても相続税の申告は必要になります。

 

≪配偶者控除の注意点≫

配偶者控除が節税に効果的だからといって、配偶者にすべてを相続させるとすると後々相続税の問題が生じることになります

財産をすべて相続した配偶者が亡くなったとき、その配偶者が残した財産に対して相続税がかかる可能性があるからです

父→母の順番で相続が発生した時の、子どもの立場から考えてみましょう。

子どもにとっては、父が死亡したとき(一次相続)と、母が死亡したとき(二次相続)の2回分の相続税の問題が起きることになります。

ここで、一次相続のときに配偶者控除を最大限利用するために、配偶者により多くの財産を相続させようとすると、その分、配偶者本人が亡くなったときに残る財産が多くなります。すると、二次相続のときに子どもにかかる相続税が重たくなってしまうのです

配偶者が相続するときには配偶者控除が使えますが、子が相続するときにはそうした特例はありません。

したがって、一次相続の段階から、二次相続のことも想定して、遺産分割を決める必要があるでしょう

 

 

相続税は税理士の専門分野ではありますが、当法人では、相続税法等の周辺知識にも明るい相続専門チームが、業界トップクラスの税理士法人・事務所と共にサポートさせていただいております。

相続税がかかりそうなご相続手続きでお悩みの方は、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談ください。

 

お気軽にご相談ください。

配偶者居住権を使った節税対策 (2020.12.22)

【配偶者居住権を使った節税対策】

前回のトピックスで、配偶者居住権を使った遺産分割又は遺産分割対策を取り上げました。

⇒【配偶者居住権と遺産分割又は遺産分割対策】

今回は、配偶者居住権を使った節税対策について、触れてみたいと思います。

 

下記の相関図をご覧ください。

【相続関係】

●被相続人、妻、子のみ
●遺産は1,600万円ほどのマンション、2,000万円程の預貯金のみ。但し、妻が固有財産として株を3,000万円相当保有。
●母子の関係性はいたって良好。

上記の相続関係であれば、相続税法上の基礎控除額は4,200万円(3,000万円+600万円×2人)であり、今回の一次相続の場合、相続税もかかりませんし相続税申告の必要もありません。

この関係性で、二次相続を睨んだ遺産分割はどのような分割方法が一番良いのでしょう

<妻の意向>
『どうせ私も長くないのだから、全てを長女が相続するでいいわよ。でも、長女と言えど、将来関係性がどうなるか分からないし、マンションの所有権を自分が持っていないと追い出されてしまうのかしら?不安だわ。どう分割したらいいのかしら、、、』

<子の意向>
『お母さんは3,000万円相当の株をもっているから、お母さんが亡くなった時、お母さんの株だけなら相続税がかからないわね。でも、お母さんはマンションに住むことに拘っているし、ここで1,600万円のマンションの所有権をすべて相続させたら、遺産が4,600万円となって相続税がかかるわね。どう分割したらいいのかしら、、、』

このようなお悩みの方は、配偶者居住権の設定を含む遺産分割が効果的です。

①預貯金全ては子が取得し、
②マンションの元本所有権は子が、
③使用収益権たる配偶者居住権は妻が取得する、との分割案が一番適しているでしょう。

配偶者居住権は、配偶者が死亡すると同時に消滅し、前記の場合だと妻死亡時点で相続するものは、3,000万円の株のみとなります。

また、妻がこだわっているマンションの居住権は、配偶者居住権を設定することにより妻の一生涯守られることになります。

この一生涯守られるというところがポイントです。

 

従来の民法(令和2年3月31日まで)では、配偶者居住権という制度がなく、前記のように柔軟に居住権と所有権を分けて遺産分割する場合、節税面で所有権は子が取得し、その後妻の居住権を守るため、念の為措置として妻と子の間で使用貸借契約を締結することがしばしばありました。

しかし、使用貸借契約は、契約当事者同士の債権的効力しかないため、万が一子がマンションを売却しまうと、マンションを購入した第三者に対抗できず(居住権を主張できないという意味)、居住権を失ってしまう恐れがありました

配偶者居住権は、その登記さえしていれば、将来的に子がマンションを売却しても居住権を侵害されることは一生涯ありません。

ですので、非常に効果的な制度として利用することが出来ます。

但し、配偶者居住権を設定したことによりデメリットが発生することもあるので注意が必要です。

それは、将来ライフプランが変更することにより発生します。

例えば、前記の事例で妻が高齢となり介護施設に入居しようとした場合、入居費用を捻出する為、子の協力を得てマンションを売却する場合です。

売却する場合、配偶者居住権の登記を抹消しなければ、買い手がつかないので、配偶者居住権の登記を抹消していくこととなります。

この配偶者居住権の登記を抹消してしまうと、その時点で評価された配偶者居住権を子に贈与したとみなされ、贈与税が課税されることになります。

 

当法人では、このように登記だけの知識だけでなく税法の知識も駆使して、提携税理士と共にオーダーメイド型の遺産分割方法を提案致します。

様々な生前対策をご検討の際には、渋谷区マークシティ、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非一度お気軽にご相談下さい。

 

お気軽にご相談ください。

成年後見制度にかかる費用 (2020.12.17)

【成年後見制度にかかる費用】

「成年後見制度」を利用した場合、いくらかかるのでしょうか。

『親が認知症になってしまい今後どうすればいいのかを調べてみると、どうやら「成年後見制度」というものがあるらしいが、いったいいくら必要になるのか、、』とご不安になる方もいらっしゃるかと思います。

そこで、成年後見制度を利用した場合の費用はいくらかかるのか、今回はこちらのテーマで書かせていただきたいと思います。

 

1.後見申立にかかる費用

成年後見制度を利用したい場合、まずは家庭裁判所に後見の申立を行います。

ここで裁判所に支払うためにかかってくる費用は、下記のものがあります。

①収入印紙代
②切手代
③登記手数料
④鑑定費用

①収入印紙代

収入印紙は、申立のために家庭裁判所に支払う手数料になります。

ここで、後見制度の3類型(後見・保佐・補助)によって費用が異なりますが、各場合の費用は以下のとおりです。
※なお、後見・保佐・補助類型の詳細説明につきましては、別トピックスにてご紹介致します。

後見」は、同意権が無く(一部の行為を除き、たとえ成年後見人が同意をしたとしても、成年被後見人の単独行為は認められていないため)、かつ包括的に代理権が与えられておりますので、申立に同意権追加付与の申立や代理権付与の申立をセットにすることはできません

また、補助申立は、同意権追加付与の申立又は代理権付与の申立(あるいは両方)とセットにて申立を行う必要があるため、申立のみはできません。

 

②切手代

切手代は、家庭裁判所が申立人や後見人に選任された者に対して審判書等の書類を郵送するために、予め納めておくものになります。

裁判所により異なりますが、約3000円から5000円ほどになります。

 

③登記手数料

後見の申立を行うと、成年被後見人が○○、成年後見人として××がいつ選任されたという内容が「登記」されます(公的機関の記録に登録されるということです)。

手数料として2600円がかかります。登記する費用も事前に家庭裁判所に納める必要があります。

 

④鑑定費用

成年後見制度を利用する場合、本人の精神状態が後見相当といえるのか、その状態を鑑定することがあります

実施するかは家庭裁判所が判断しますが、精神状態の鑑定ですので、医師が鑑定人として状態を調べます。

ここで鑑定人に支払う報酬が5万円~10万円ほどかかってきます。

ただし、実際に鑑定が行われるケースは10件に1件に満たないといわれています

鑑定を行うか否かにかかわらず、申し立てを行う場合には、医師の診断書を提出する必要があるため、この診断書のみで精神状態が判断できる場合には、さらに鑑定を行う必要が無いと判断されるからです。

申立を行い、家庭裁判所がどう判断するかにかかっていきますので、申立の最初の段階では確定ができませんが、家庭裁判所により鑑定が必要ないと判断された場合には鑑定費用はかかりません。

 

2.成年後見人を専門家に頼んだ場合にかかる費用

次に、実際に成年後見人が就任した場合に、後見人に支払う報酬に関してご説明したいと思います。

親の後見申立を行い、息子等のご親族が成年後見人に就任した場合には、基本的に報酬はかかりません。

後見人報酬の支払われ方は、後見人自身で裁判所に対して「こういった業務を後見人として行いましたので、報酬を付与してください」(報酬付与申立)ということを申告し、これに対して家庭裁判所が「被後見人の財産から後見人に対して○○万円の報酬を与える」との審判により、被後見人の財産から後見人が報酬を得ることになります

つまり後見人が家庭裁判所に対してこの申し立てを行わない限り、後見人に報酬は生じないということになります。

したがって、親族等が後見人に就任した場合、報酬付与申立を行わない限り、報酬は発生しないということです。

しかし、後見人に親族以外の専門家(司法書士や弁護士等)が就任した場合には、報酬付与の申立を行うのが通常です。報酬額は、基本的に管理する財産の量に比例します。

報酬額は管轄の裁判所によっても変わってきますが、東京家庭裁判所管内ですと基本報酬が月額約2万円、管理する財産が1000万円から5000万円ですと約3、4万円、5000万円以上ですと約5、6万円とされています。

また、その他被後見人のためにした通常業務の範囲を超える行為(例えば管理している不動産の売却や、被後見人を含む遺産分割協議、保険金請求等)を行うと、家庭裁判所がこれを考慮して付加報酬を与える場合もあります

 

司法書士法人鴨宮パートナーズでは、成年後見制度の詳細なご説明をさせていただき、制度の最適な利用方法のご提案をさせていただきます。

疑問点などございましたら、是非一度お気軽にご相談ください。

 

 

お気軽にご相談ください。

特別代理人の選任申し立てについて (2020.12.15)

【特別代理人の選任申し立てについて】

以前のトピックスにて、相続人の中に未成年者が含まれる場合に、『特別代理人』の選任が必要になるケースがある事について触れました。

⇒【相続人の中に未成年がいる場合の相続手続き】

今回のトピックスでは、特別代理人の選任申し立てについて、より詳しく見ていきましょう。

 

〈どこに申し立てるの?〉

特別代理人を選任するには、未成年又は成年被後見人である相続人の住所を管轄する家庭裁判所で申し立てを行います。
(例えば、東京都目黒区であれば東京家庭裁判所本庁に、神奈川県相模原市は横浜家庭裁判所相模原支部になります。)

 

〈誰が申し立てるの?〉

申立人となるものは親権者もしくは利害関係人です。

 

〈必要書類は?〉

●特別代人選任申立書(800円の収入印紙貼付)

●連絡用の郵便切手
(各管轄の家庭裁判所によって金額が異なりますので、直接家庭裁判所へお問い合わせください。)

●添付書類
・未成年者の戸籍謄本(全部事項証明書)
・親権者又は未成年後見人の戸籍謄本(全部事項証明書)
・特別代理人候補者の住民票又は戸籍附票
・利益相反に関する資料(遺産分割協議書案・契約案等)
(・提出する戸籍謄本等の原本還付が必要であれば、原本還付の上申書)

 

〈特別代理人になるために資格が必要?〉

特別代理人になる人の資格については特に制限はなく、遺産分割について利害関係の無い人であれば、子供の親族であっても問題ありません

例えば申立人の父母や兄弟姉妹でも特別代理人になることはできます。ただし、特別代理人の候補として届け出た人が適切ではない場合は、家庭裁判所によって弁護士や司法書士などの専門家が選任されます

特別代理人になってもらえる人が見つからない場合、ご自身で司法書士等の士業専門家を代理人の候補者に選任することもできます。

 

〈遺産分割協議書案が必要なのはなぜ?〉

裁判所では遺産分割協議書案の内容を確認した上で、特別代理人の申立を受理するかどうか判断します。

特別代理人が選任された時と異なる遺産分割協議書の内容で、遺産相続手続きをすることができません

遺産分割協議書案の内容が未成年に不利な内容であれば、特別代理人の申立は受理されない可能性があります

しかし、例えば遺産が自宅の不動産のみで子供が幼い場合など、未成年者を養育するために親権者が相続した方がよいケースもあります。

このような場合は、遺産分割協議書や上申書・陳述書に子の養育費に必要なため、親権者に遺産を相続させる」旨の内容を記載しておくと相続人に不利な内容ではないことが分かるので、家庭裁判所に受理されやすくなります。

 

遺産分割協議書案の内容によって家庭裁判所の判断が決まってしまうため、特別代理人が必要になる場合は、協議の段階から早めに専門家に相談すると良いでしょう。

当法人では経験豊かな相続専門の司法書士が、様々な側面を総合的に考慮し、遺産分割協議および特別代理人選任申し立てを包括的にご対応させて頂いております。

ご不明な点がございましたら、渋谷区マークシティ、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズまで、是非一度お気軽にご相談ください。

 

 

お気軽にご相談ください。

お問い合わせ・お申し込み